- 2005年12月13日
- 01.時事寸評
書きたい事は数あれど、書く時間が取れない。。。
最近、ちょっと欲求不満気味(笑)
今日も書きたいことは複数あるのだけど、とりあえず1つだけ。
書きたいことの一つは、先日のジェイコム株の誤発注事件のその後。
先ず、事件当日には「みずほ1社の責任」と言い放った東証がこの週末には自身にも責任がある事を認めた。
それはそうよね。
システムで受け付けた注文と違った形で「みなし」注文を受け付けて、その「みなし」た事が原因で取り消しが出来なかったのは東証のシステムの不具合だものね。
具体的な事は良く解らないけど、単価1円、売り株数62万2千株という注文を、「東証は62万株を単価57万2千円で売る」と読み替えて受けた。
その後、みずほでは注文取消しをしたが取り消しが出来なかったという。
東証のシステムは、本来ならばみずほ側が設定するキーを元に(取り消す注文の単価や数量があっていれば)その異様な注文をなかった事にしてくれるはず。
それが何らかの原因で取り消しできなかった。
それは“取消し”のシステムを提供している側にも問題がある。
次にマスコミなどが言う“東証の不具合”は、発行済み株数の40万倍近い株数の注文が入った事。
でもね、発行済み株数の40万倍は多すぎるにしても、何倍だったら“異常ではない”のか?
発行済み株数の少ない会社で人気のある会社であるなら、1日に数多くの売り買いを繰り返した結果、1日の売買株数が発行済み株数を超えることだって論理的にはありうる。
論理的にありうるものに対して制限を設けたなら、その制限値を超えた注文がはじかれたとして、マスコミや投資家は文句を言わないのだろうか?
多分批判するでしょ?
だったら、その“異常”な値を決められなくて、少なくとも新規上場時に株数制限を外したとして何ら不思議はない。
此処は東証の責任を追及するのは酷じゃないかな。。。
(って、ジェイコム株は貸借銘柄じゃないから、1人のお客さんが発行済株数以上の売り注文を出すなんて、あり得ない事だけどね 苦笑)
本当に東証が責められるべきなのは、みずほの発注が“間違い”で、かつ注文の取消しが何らかの原因で出来ないと判った時点でジェイコムの取引をストップしなかった事なのでは?
異常に気づいた東証がみずほに確認を入れて状況を把握しているにも関わらずその後も“価格形成を正常にしないと判っている”異様な取引を継続したのが問題だと思う。
既に、異常な状況であって、正当な取引が形成できないと判ったのだったら、その時点で取引を中止するのが東証の摂るべき立場だと思うのだけどな。
東証の社長はシステムの不具合に対する引責ではなく、そういったオペレーションに対する引責で辞めるのだと私は思っている。
システムって万全ではない。
システムが人間が作るものである以上万全ではないと言う事を念頭に於いて、システムの不具合があった場合の“人間”の対応が問題なのでは?と思うよ。
そういえば、昔、私も知っているシステムに関わるある人が「システムは万全ではない」と言ったらユーザさんが「自分の仕事に対して“ミスがある”というのは怪しからん」と言われた事があった。
でも、人間が考えうる“想定外”を“想定”してシステムを作るのだから、本当の“想定外”な事が起きるのは当たり前の論理なのよね。。。
決して、無責任だから言っている訳ではないのよね。。。(^_^;
しかもその“想定外”はユーザさんが“想定”しているのよね。。。
で、おバカなマスコミは誰もそうは言わないのね~ と思っていたら、今朝の日経の社説で、証券会社のシステム点検を問う社説の横に書いてあった松下の事故に対する社説で「人も企業も間違いを犯す。重要なのは間違いの重大性を早く認識し、事後対策に動くと同時に影響を受ける人々に速やかに情報を開示することだ。」とあった。
今回の問題も傷口が広がったのは東証の、“事後対策”に問題があったからでは?
勿論、みずほだって、“事後対策”や“情報開示”に問題がなかったなんて、全く思わない。
でも、みずほはそれ以上傷口を広げないために反対売買に走った。
たった16分の間に数百億円もの実損がでるのを承知で反対売買を決断した。
その決断の早さはある意味買えると思うよ。
で、改めて、本当にこの一文に尽きると思う。
「人も企業も間違いを犯す。重要なのは間違いの重大性を早く認識し、事後対策に動くと同時に影響を受ける人々に速やかに情報を開示することだ。」
私は、経営者の資質って、“事”が起きた時の事態収拾能力だと思うよ。
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Comments:2
- y 2005年12月15日 20:58
ひさびさに投稿します
忘れているかもしれませんね
あれから 株投資はじめました
まさに みずほ関連そのときに買い
じぇいこむではありませんが
想定しない注文は警告と注文をださないシステム
または注文を何回も確認させることも必要です
結論をいうとシステムの直しまず考えるべきであります
株は儲けの世界でありますが 一面では不労所得です
人の弱みに付け込んで売買してほくそえむ精神の
人種はノベルテイを高めてあさましいことはしない
個人投資家でも 還す度量を持ってもらいたいと思います
儲けは亡者そのもの いかに崇高な取引をするか一考を
と訴えます- COO 2005年12月16日 02:41
>yさん
“想定しうる”注文にはシステムでガードを色々しますが、
“想定しない”注文のガードと言うのは、残念ながらかなり難しいです。
証券会社は基本的に注文を取り次ぐのが仕事ですから、
お客さんがどんな注文を出してくるのか、想定が出来ないということですから。例えば、注文株数の上限を設けたとしても、
ジェイコムの様に1万4千株程度しか発行済み株式数がないところもあれば、
新日鉄の様に、個人投資家でも発注が1万株を超えるものもあります。
単価で上限を設けたとしても、ひところのIT株の様に1株が数百万するものもあれば、
1株200円程度のもののあります。
約定金額でも、今回のジェイコムの発注は61万株×1円で61万円でしたから
制限を設けるような金額ではないですもの。通常より量、或いは単価の大きすぎる注文に対しては、
何処の証券会社も“警告”程度のガードはかけていますが、
注文を受け付けないというのはないでしょうね。。。
注文を受け付けてこそ、証券会社の収入源である手数料が稼げるのですから。。。