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生徒を教える資格

学校教育に関しては、今日、こんな記事もあったね。


<国語教諭>相田みつをの詩知らず、女子生徒けなす

 書き初めの宿題に書家、詩人として著名な相田みつをの詩を書いたところ、中学の男性国語教諭(53)に「やくざの書くような言葉だ」などとばかにされ、これが原因で卒業文集にもほおに傷のある似顔絵を描かれたとして、横浜市立中学の元女子生徒が市に慰謝料など350万円の支払いを求めた訴訟で、横浜地裁の河辺義典裁判長は24日、教諭らの責任を認め、市に計25万円の支払いを命じた。元生徒は別の男性教諭(46)から部活動中に腰をけられており、支払額はこの賠償5万円を含む。
 判決によると、元生徒は3年生だった01年1月、「花はたださく ただひたすらに」と書いた書き初めを、国語の授業に提出した。書家で詩人だった相田みつをの詩だが、国語教諭はこの詩を知らず、ほおに指を当てて(傷跡を)なぞる仕草をして「こういう人たちが書くような言葉だね」と発言した。同級生は笑い、元生徒は「やくざ」などとからかわれるようになった。
 その後、生徒たちが卒業文集で互いの10年後を想像した似顔絵を描き合った際、元生徒は、ほおに傷がある絵を描かれた。担任の女性教諭(38)は、絵を見ていながら修正せずに文集を配った。
 学校はその後、元生徒の母親の抗議で文集を回収し、印刷し直した文集を配り直した。
 判決は教諭の発言を「(発言で)嫌がらせを受けるのは当然予想され、不適切で軽率」と批判。似顔絵についても「(担任が)訂正の必要性を認識すべきだった」とした。【内橋寿明】
(毎日新聞) - 12月25日3時1分更新

この学校先生、相当にレベルが低い。
国語の教師であっても、必ずしも相田みつをの詩を知っている必要はないと思うが、子供が表現した事を(悪意を持って)からかうなんてどうかしている。
それも、「やくざ」などと社会的に肯定されない存在を例にするなんて。
担任も、「やくざ」が社会的にどう評価される存在かを知らない訳ではないだろうに、そういう似顔を黙認するなんてどうかしている。

公立中学は、殆どの場合、自宅の場所で行く学校が決まる。
生徒や親が自由に選べる訳ではない。
いわば、生徒は行政からあてがわれた教師で我慢するしかない。
こんな低レベルの教師が複数いる学校に通わされた子供が可哀相だ。
こういうのを見聞きすると、親が教師を選びたくなるのも解らなくない。

ゆとり教育になって教える事が減ったようで、総合教科のパソコン実習など今までの教え方や知識では充分子供を教え切れなくなって教師も余裕がなくなってきたのは何となく解る。
でも、中にはこういう不適性な教師も存在する事も事実なんだよね。。。
これじゃ、子供を持つ親が私立の学校に行かせたくなるのが解る。
私立なら、自分で学校を選ぶ事ができるものね。


学校って、知識を得る場と先の記事に書いた。
でも、学校って社会生活の場であると言う側面も持っている。
本来なら、人には多様な価値観があるという事も教える場ではないのか?
最近のヘンな平等主義のお陰で、“みんな一緒”が“是”なんだよね。
それって、教師にとっては管理しやすいとは思うのだけど、“ゆとり教育”が目指したような“多様な価値観”とは違うんじゃないの?
って、ゆとり教育では、教師の時間的ゆとりを目指したもので、“多様な価値観”だなんて目指していないって言う声が聞こえそうだね(笑)

私が住む千葉では、少なくとも小学校は今年から2学期制になっている。
何方かのBlogで、二学期制は登校日数が増えて歓迎と書いてあったけど、千葉ではどうも登校日数が減ったようだ。
教師は学校の休日が増えても休みは増える訳ではないというが、子供が学校に行かない間は学校で何をしているのだろうか?
以前は夏休みや冬休みなどの長期休暇の間に、教師は研修もあったが、長期の休みもあった。
それは、土曜日が休みでないからその代休と理由を付けていたはずだった。
今は土曜日も休み、教える内容も減ったのだから、“教える”事に掛かる時間的負担は減ったはずだ。
よく教師は教えていない時間でも“雑用”はあると言うのだけど、“教える”事に全く関係の無い“雑用”ならやる必要ないのでは?
教師なんていわば専門職なのだから、“雑用”をやってくれる用務員さんを増やせばいいのでは?
“雑用”をこなす事によって、教師に余裕がなくなるのなら、それは子供に悪い影響を与えるだけなのだから、その辺りは学校も考えるべきだと思うよ。

話がそれた。
多様な価値観だとか、人間の多様性を教えるなら、今の“(何でも)みんなと一緒”教育はまずいんだよね。
例えば子供の得意な分野を伸ばすには、他と競争させて“自信”を持たせることも一つの方法。
と言うか、私は、これが最善の方法だと思うのだけどね(笑)

一番まずいのが、誰か、特に教師の価値観に合わないからと否定してしまう事。
子供は“否定”されたら、それを伸ばす事はできないんじゃないだろうか?
最近の園芸用肥料のCMではないが、「子供は誉めて育てる」。
この国語の教師って忘れちゃったのかな。

と言うか、この教師、中学生と言う多感な時期の生徒を教える資格ないと思うけど。。。色々なBlogを読んでいると教育に真摯な教師も多いのに、こういう教師は他の多くの良心的な教師にとっても迷惑だよね。


この少女が、こんな低レベルの教師の事なんて早く忘れて、その豊かな感性を育んで欲しいと思う。

Comments:2

とももり 2007年4月20日 12:32

> みなさんに愛され、最近ではドラマの金八先生シリーズでも
> 教材の1つに使われている相田みつをさんの作品ですが、
> その作品集を出版している出版社の内部ではこんな
> いじめや脅迫など犯罪的行為が横行していると知ったら
> 幻滅ですよね。教育的どころか、それを買ってあげることで
> 儲かるのがこんな酷い人たちだと知ったらガッカリしますよね。
>
> http://nomoreijime.web.fc2.com/shousetu-mokuji.htm
>
> このお話はフィクションということになっていますが
> 本当の話です。
> 「タンコン社」という会社の本当の名前は、「ダイヤモンドシャ」
> といいます。
> こういう人権侵害を行うような会社、経営者を反省させるには、
> こういう会社の本、商品を買ってあげないのが一番です。
> 相田さんの作品集は他の出版社などからも出ています。
> 何もこんな非人道的な会社から買ってあげることはありません。
> 皆さんの周りの人たちにも、教えてあげてください。

だそううです。
どう思われますか?
私は信憑性があるし、ひどいと思ったので
協力することにしました。
もう「ダイヤモンドシャ」の本は買いません。

COO 2007年4月21日 10:30

>とももりさん
 う~ん。。。どうなのでしょう?
 リンクされている文章にはかなり感情的なものが感じられるので、
 ご本人にとっては嘘ではないとは思いますが、
 他の人が見た場合必ずしも公平ではないのかな?という気もして
 これだけで「タンコン社」に対して社会的な制裁を与える根拠にはならないように思います。
 もっとも、私の場合、雑誌も含めて「ダイヤモンド社」の書籍を買うことは少ないので、
 そういう運動に協力しようにも、なんの足しにもなりそうにありませんが。。。(^_^;

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