- 2005年7月25日
- 01.時事寸評
道路公団副総裁が逮捕された。
公団職員といえば準公務員。
そういった立場で、入札の談合を積極的に指示したとなれば、許されるものではない。
でも。。。
道路公団という大きな組織で、たった1人の意向がそんなに全体を左右するものなのかなぁ。。。?
西武鉄道のような、“(株式)公開企業”とは名ばかりの実質個人商店のような企業であれば、一握りというか、1人か2人の実力者によって会社が動かされている事もあるかもしれない。
でも、多少なりとも法の規制を受ける会社で1人や2人の意向で会社が動くのかなぁ。。。
結局会社ぐるみなんじゃないの?と思ってしまう。
改革に向かう近藤総裁が悪いとは言わない。
でも内田容疑者の裁量だけで全てが進むとような、不正へのチェックが効かなかった点では近藤総裁にも責任はあるだろう。
でも×2
内田容疑者をそういう行動に駆り立てた“何か”をキチンと解明しないと、道路公団の腐りきった根を断ち切る事はできそうにないように思うなぁ。。。
大学で「経済学」を学んだ。
高校生の頃は法学に興味があったのに、大学に入るときは「法学より経済」と漠然と思っていた。
大学の1年生の時の専門講座で、「経済とは人の営み」と言われて目から鱗。
それまでの“経済”って学科。。。“学問”でしかなかったから。
その頃の私にとって、“学問”って“人の営み”からかけ離れた存在だった。
でも、“学問”が追及する対象が“人の営み”と聞いて、なんだかすっきりしたのを覚えている。
大学1年の時の専門教科は、「経済学概論」と今では教科名を忘れてしまったが「プレゼミ」と呼ばれた社会科学方法論の教室。
「経済とは人の営み」と言われたのは「概論」の方なのだけど、プレゼミでも「人は自分の利益のために行動する」と教わった。
その“利益”は経済的利益だけでなく、人によって“名誉”だったり“所有欲”だったりするとも教わった。
先日の旅行の際、年若い友人と金融機関の職員の給与水準が高いと言う話になった。
金融機関は、職員がお客さんのお金に手を付けるのを恐れて、それなりの(金銭的な)モチベーションを与えているという話をしたのだった。
どんな仕事であっても、仕事、にやり甲斐なり、モチベーションがあれば職員の恣意的な事故は起きない。
そこにモチベーションを維持できない人がいるから、色々な人的事故がおきる。
さて、内田容疑者を背任行為に駆り立てたものは何か。
いい年したおじさんに今更“仕事のやり甲斐”なんていうつもりはない。
だた、彼が自分の仕事の誇りを捨てて、金銭的な欲求や、退職後の天下り先を求めたとするならば、彼が彼の仕事に魅力を感じていなかったって事だよね。。。
もしかしたら、己の天下り先ではなく、公団職員全体の天下り先を確保したかったのかもしれないけど、でもそれでも遣り方が違う。
権力や大きなお金を動かせる事をバックにした“意思”は、不正と言われても仕方がない。
そして、その職を貶めたと言われも仕方がない。
公務員って公僕のはず。
その公務員がサービスを提供する相手であるはずの国民の不利益になるような事をするって、なんだかな。。。
それって、自らの仕事、職を貶めているのでは?
自分の仕事を誇りに思えないなら彼は別の仕事に就くべきだった。
自分の仕事を貶めても有り余るような見返りを求めるのであれば、別の仕事を求めるべきだった。
そんな、仕事に不向きな人間を数10年も飼っていた道路公団ってどんな団体なんだろうね。
今回の内田容疑者の逮捕には、郵政民営化に反対の多い道路族の動きを封じ込める事による郵政民営化の封じ込めだとか、内田副総裁を任命した近藤総裁に対する任命責任者である純ちゃんの足を引っ張るものだとか、議論は色々ある。
でも、私には、国民にもそこの職員にも仕事のし甲斐を与えないその団体の存在そのものの存在が不思議だわ。
道路公団については民営化に向けての議論も色々あるけど、そこの職員ですら仕事への誇りを無くしてしまった組織は存在意義がないのでは?
なくなってしかるべきでは?
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