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よき時代の日本。。。

テレビで「ALWAYS 三丁目の夕日」を見た。
映画ってずっとテレビの前に居なければならないから、平日にテレビで放映される映画を観ることは殆どない。
でも今日は何となく、「観たいな」と思って、お風呂も入らず、食後の片付けもせずテレビの前に陣どった(苦笑)

観てみて、この映画が流行った理由が解るような気がした。
って、あくまでも“気がした”だけ。


##ストーリー

昭和33年の東京。短気だが情の厚い則文が営む鈴木オートに、集団就職で六子がやってきた。小さな町工場にがっかりした六子を、一家のやんちゃ坊主・一平は、「もうすぐテレビがくる」と慰める。鈴木オートの向かいで駄菓子屋をする茶川は、芥川賞の選考に残った経験がありながら、今は少年誌に冒険小説を投稿する日々。ある日茶川は、淡い思いを抱く飲み屋のおかみ、ヒロミに頼まれ、身寄りのない少年、淳之介を預かることに。


東京タワー(の建設の進み具合)が時間の流れを象徴する。
舞台となる夕日町三丁目は、東京タワーとの位置関係から浜松町辺り?と思ったりしたのだけど、違うかな?
でも、浜松町の駅の近くには戦後暫くして建てられたような建物がいくつかある。
再開発でなくなりつつあるのが残念だけど。。。

昭和33年と言えば私が生まれる前。
だけど、映画に出てくる風景は私が子供の頃の昭和40年代前半にも未だ在ったものだった。
横浜のラーメン博物館もそうだけど昭和30年代を想定した演出のものが多いのは、その時代が戦争が終わって“平和”を実感し、車や冷蔵庫、テレビなどが少しずつ手に届くようになってきて、“明日への夢”と共に生活の豊かさを実感し始めた時代なんだろうな。

記憶にある私の家では、(昭和41年生れの妹が生まれるる前だったから昭和40年頃だったかな。。。)車も洗濯機もあった。
氷冷蔵庫を見た記憶はあるけど、電気冷蔵庫の記憶が強い。
テレビは近所では早かった方だったかな。
父が長期出張で留守にしている間、母と私で父の叔父の家に遊びに行っている間に泥棒に入られた。
その時私が気にしたのは、「テレビは?」だった事を覚えている。
冷蔵庫や洗濯機も当時としては高級品だったのに、何故かテレビの足だけが戻ってこなかった。
映画で一平が夜になっても帰ってこなかった時、お母さんである薬師丸ひろ子が「テレビや冷蔵庫を余所の家より早く買った(持った)から(誘拐されたのかも)。。。」と焦るシーンが身に染みる。
3歳の私が三輪車(そういえば、当時は三輪自動車も“三輪車”と言っていた。。。)で遠出して自力で帰ってこられなくなって、暗くなってどこかのおじさん(母は知っている人で近所の人だったらしい)に連れらて帰った時、自分の目の届く処から居なくなった私を母はこんな風に心配したのだろうか?
って、3歳じゃそんなに遠くには出られないか(笑)


昭和40年代になって父の転勤で移り住んだ北海道では、まだ蒸気機関車が走っていた。
当時は、内地ではもう蒸気機関車は走っていなかったと思う。
街灯の多くは裸電球で、未だ舗装はされている道は少なく、殆どが土が踏み固められただけの道だった。
雨が降るとところどころ水溜りが出来るような道。
当時でも車は走っていたので、ぬかるむ場所には砂利が撒かれていた。
家も狭く、当時“文化住宅”と言われた流行の家では4畳半2間か、4畳半と6畳の居室が付く2LDKだったように思う。
鈴木オートに六子が来た時に奥さんである薬師丸ひろ子が「部屋は6畳よ」と誇らしげに言ったのがよく解る。
官舎住まいの私なんて高校生だった昭和50年代になっても自分の部屋は3畳だったけど、それでも当時中学生だった妹は両親と同じ部屋だったぐらいだから自分の部屋が貰えるだけ贅沢だったもの。
そういえば、中学生の頃は地方の城下町に住んでいたから、昔は大きな商家だったような家の友人達が自分の部屋が6畳だの8畳だの言うのが羨ましかったかも。
もっと子供の頃はお風呂のない家に住んでいた事もあったけど、お風呂屋さんが開いて直ぐの時間に母と手を繋いでお風呂屋さんに行ったのも懐かしい思い出だったりする。

この映画を観たある程度以上の年齢の人が“古きよき時代”を懐かしむのが解る気がするよ。


“夕日”は“落日”とも言い、日が落ちる(=没落する)事をも言う。
今と比べれば決して豊かではなかったけど、その頃は“豊かさ”と“平和”を“幸せ”と実感できた時代だったのだと思う。
この時代の夕日は、落日ではなく明日の日の出の前哨だったのだろう。
だから夕日が希望への祈りであるのだろう。
でも、豊かさに慣れきった今の時代には、平和ですら“不満”と思う人が居る。
そういう人にはどう感じるものなのかは解らないけど、日本が最悪の落日を迎える事無く、明日の日の出を穏やかに迎えられるように、明日の日の出が希望に満ちたものであるようにと祈る姿をこの映画に見たのは、最近の私の精神状態のせいね。。。(-_-;








私が読むBlogのコメント欄に、「拉致被害者が洒落にならない数になってるのに自民党が認定したのはたった数人だ」という事で、「現在の与党である自民より民主党がマシ」とのコメントを書き込む人がいる。

今の日本で“拉致被害”と言うと、その“犯人”は国家である北朝鮮。
実際、北朝鮮も一部の“拉致”についてはその “犯行”を認めている。

でもね、だからこそ、政府は特定失踪者の全てを“拉致被害者”と認定するのには慎重になる。
確かな証拠もなしに特定国家を“犯人”だと断定するのは国際問題になるものね。
我々がblogで書くような、個人レベルで特定国家を“犯人”と名指しするのは目をつぶってもらえるかもしれないけど、国家レベルでそれをしたとしてもしそれが“冤罪”だったら容易に許してもらえるの?

彼が書いている少ない言葉を読む限り、特定失踪者を指して拉致被害者と言っているようだけど、特定失踪者の全てが拉致被害者でもないでしょ。
数百人居る特定失踪者の中には、自分の意思で失踪している人だって居ないわけではない。
不慮の事故で亡くなったのに、未だ発見されていない人だって居ないわけでなない。
そういう人すべてが居なくなったのも北朝鮮の犯罪と言うつもり?


それにしても。。。
国家レベルで“冤罪”引き起こす危険より、確証もあって収監されている拉致の実行犯を赦免(嘆願)するほうがマシだというその神経、価値観を私は理解できない。
拉致を許さないのであれば、拉致の実行犯をキチンと取り調べるのが先なんじゃないの?
実行犯を赦免して無罪放免、取調べすらしない事が許される事で、確証が無いことで(冤罪かもしれないのに北朝鮮を犯人扱いして国際問題化する危険を冒して)特定失踪者の全てを拉致被害者と認定する事に慎重になる事が許しがたい事だなんて、私に言わせればどこかネジが間違って刺さっているとしか思えない。
考えが浅過ぎると言わざるを得ないんじゃないの?

そういう人を相手に、丁寧にコメントを返しているblog主さんにご苦労様と言いたいところだわ。


TBしてもいいけど、下手に油を注いでもいけないから、ここでつぶやいてみる。。。(-_-;)

Comments:2

まる 2006年12月 7日 00:20

私は映画館で観ましたよ~。
で、母親にも薦めて、母親は友達と観にいって~、更に、、、、、、、と、昭和30年代に生きた人には、評判が良かったです。
どうやら、50歳代の人は、この淳之介たちと同じ年代になるみたいですね。
しかし、登場人物の
駄菓子やを仕方なく営む文学青年が茶川竜之介
そこでひょんな事から育てられる少年が古川淳之介
思わずニヤとしてしまいますね(^^)

続編も作られるようです。
たいてい、続編って面白くないんだけど、上手くいきますか~。

COO 2006年12月 7日 01:33

>まるさん
 そうでしたね(^^)<私は映画館で観ましたよ~。

 人口比率でかなりの割合を占める50~60代の人に受ける映画というのは、
 続編が出来ても受けるかもしれませんね。

 その頃の日本って、“明日”が希望に満ちていて、
 今の苦労も明日への一歩と思えた時代だったのですよね。
 今は貧しくても明日は豊かになると信じていた時代で、
 その鼓動というか、静かな躍動が感じられる映画だったので、
 ある程度以上の年代の人には受けるなぁ~と思いました(^^)

 私は偶々北海道に住んでいたので、10年遅れでその高揚を経験したのですが、
 当時(昭和40年代)の内地(本州)は、高度成長の反作用である“公害”が問題になっていて、
 「30年後には空が無くなる」が合言葉になっていました。。。

 と、ちょっとセンチになってみたりします。。。(^^;

 

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