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ルールや法を運用次第でどうにでもなると思う事が間違い。

今日はこのニュースで喧しい。

<特待制度>実施386校、7971人 公立は1校 高野連氏

5月3日20時22分配信 毎日新聞

 日本高校野球連盟は3日、日本学生野球憲章違反となる特待制度の全国調査の最終結果を発表した。軟式を含めた延べ4768校の加盟校中、制度を実施していたのは計376校、適用部員は7971人に上った。軟式で違反の8校はいずれも硬式と同一校で、延べチーム数は384校。また、同窓会組織からの奨学金を部員が受け取っていた福岡市立福翔が、公立校で唯一の違反となった。高知県だけは違反校がなかった。
 最新の統計によると、加盟私立校は硬式が784校で、48%が野球を理由とした特待制度を実施。学費免除などを受けていた選手は、学校長の指導で5月中の試合出場を差し止められる。
 日本高野連は今後、各都道府県高野連の役員を務める私立校校長を集めて「特待生問題検討私学部会」を発足させ、幅広い意見を募って学生憲章に抵触しない特待制度の明確な基準作りに着手する。24日に第1回会合を開き、11月下旬の全国理事会、評議員会までに提言をまとめる予定。
 憲章違反の申告をした学校は、都道府県別では福岡が最も多く27校(804人)で▽愛知26校(514人)▽東京20校(214人)▽千葉18校(210人)▽埼玉県17校(266人)の順。日本高野連の田名部和裕参事は「学生憲章は尊重するが、運用の仕方に問題があった。今後明確な基準を作りたい」と語った。【滝口隆司】

最終更新:5月3日21時17分

個人的には何故スポーツ特待生が問題になるのか解らない。
野球を初めとするスポーツだって“教育”の一環であるハズなのに、高野連は学業が出来る子供の“優待”は認めるけど“野球”に才能のある子供の才能を伸ばす支援はNGだといっているのよね?
だったら、高野連は甲子園を初めとする野球の大会を運営するのを辞めれば?
極端な話、甲子園の大会がなければ野球のスポーツ特待生制度なんてダレもしなくなるよ。


そもそもこれって、西武球団が学生に金銭供与した事が問題だったんじゃないの?
それがいつの間にプロ球団から学生への金銭供与については語られなくなって、高校生の“スポーツ特待生”が槍玉に挙げられている。
なんだか、もっと汚いものを隠すためのスケープゴートにされている感じね。
って、この学生憲章ってプロ球団からの金銭供与で問題になった“大学生”にはまったく適用されない“憲法”であって、高野連が今更動くような筋のものではない。
憲章そのものは80年近く前にできたものらしいけど、少なくとも私が高校に行っていたような30年近く前には学費その他で優遇を受ける“スポーツ特待生”は厳然としてあったし、それは野球選手に重点的に適用されていた。
例えばある地域ではバドミントンとハンドボールが就職するには有利なスポーツと言われている。
その地域では他の県に比べれば高校にバドミントン部とハンドボール部が多く、地元企業もバドミントンとハンドボールに力を入れている企業が多い。
就職で有利となれば、学校もバドミントンとハンドボールで有名な選手を入学させたい。
そんな地域では、中学時代にバドミントンかハンドボール部に所属していて技能優秀な選手は、公立高校においては学費といった経済以外の部分で“優遇”をしていた。
そんな地域でも野球は特別に優遇されていた。
今、大リーグで活躍している某選手だってその地域のスポーツ特待生だったから、彼はバドミントンやハンドボールの選手と比較しても学費は大幅に免除されていたと容易に想像できる。
逆に、「スポーツ特待生」という制度がなければ、その大リーガーは生まれていなかったかもしれない。

スポーツである以上“ルールを守る”事は当然大事だけど、30年以上も放置してきたという事は(政治家が憲法や法律を“解釈”どうとでも運用するように)高野連がそれを容認していたという事なんでしょ?
自分たちが学生の時には“スポーツ特待”を受けた人たちが、今更“ルールを厳正に”だなんていっても説得力はないし、ルールを厳正に運用する事を放置してきた人たちが今更“ルールを厳正に運用する”と言った処で説得力はない。
高野連のいう事に説得力がないからこそ、今回の措置(って、未だ裁定されたわけじゃないけど。。。)に賛否の“否”の意見が多いのでしょう?

もし誰かの保身の為に今の学生が犠牲になるのだとしたら、これ以上に“(教育上の)悪弊害”はないね。

って言うか。。。引用記事の最後の1行に一番納得が行かないのよね。。。
“ルール”は運用次第でどうにでもなるものはなく、ルールを運用する人がルールは運用次第でどうとにでもなると思っているのが“問題”なのだと思うけど?


でも高校に入学する前の中学生が“スポーツ特待”と言う形で“将来”を縛られる事も可哀想だとも思うのよね。
私の中学時代のクラブの先輩はスポーツ特待である高校に入った。
その後、怪我をしてその競技を続ける事が出来なくなった。
競技会で結果を残す事を“ノルマ”とされているスポーツ特待生だったので、そのスポーツが出来なくなって学校を辞めざるをえなくなった。
18歳という、普通であれば高校を卒業する年齢になって、学校を辞めて改めて学校に入りなおさなくてはならなくなった。
そういう意味では、スポーツ特待生という制度も、必ずしも学生にHappyな制度ではないのよね。

その先輩は家庭の事情で公立の職業高校に進学する予定だったので、実際の進学先となった学校からの支援がなければ(私立の)高校に入ってまでそのスポーツを続ける予定はなかった。
そういう意味では、スポーツ特待生制度って、経済的な理由で才能を伸ばす機会を失う学生を救う制度だともいえる。
これって民主党を初めとする“改革派”がお好きな“格差是正”に貢献しているといえるよね?
だったら民主党は高野連にもっとプレッシャーをかけてもいいのでは?(笑)
あぁ、旧社会党系というか、“何でも平等”主義者には、才能のある人だけが才能を伸ばす機会を与えられるのは“格差”で怪しからん事だったね(苦笑)
まぁ、そんな戯言はともかく、スポーツ特待生制度が経済的な理由で才能を伸ばせない子供を助ける事になるのであれば、それはある意味“社会貢献”になるのでは?と思うよ。








って言うか。。。これまで連綿と続いていた30年以上もの間、高野連が本当に“気がつかなかった”としたら彼らは大バカモノの集まりだという事だよね。
だって、高野連以外の人はみんな知っていた事なのだから。

高野連は、そんなに長い間“(憲章)違反を放置”した責任はちゃんと取ってくれるのかしら?

Comments:2

ヨシムラさん 2007年5月 4日 17:27

ワシも何でこの流れなのか全く理解不可能。

今日たまたま、通ってた高校の近くに行った。高校のハナシは全く思い出さなかったけれども。んで、このエントリ読んであらためて思い出すと、ワシと中学同じだった子は、卓球でワシと同じ高校に行った。あ、ワシは公立落ちて滑り止めに受けてたトコロに嫌々行ったのだけれどもw

スポーツで留学すると中学教育に悪影響が云々とか言ってるらしーけど、何の悪影響を心配しているのだろう?どーせ野球やサッカーがウマイ餓鬼は、勉強なんて出来っこないし。だったら少しでも先々就職出来そーな道に進ませてやらないと、将来路頭に迷ってしまうよーに思う。

COO 2007年5月 5日 02:26

>ヨシムラさん
 この流れを理解不能と思う人って多そうですよね。

 ヨシムラさんのコメントを読んでいていて、神奈川に在る或る高校を思い出しました。
 その高校は野球では甲子園での有名校なのだけど、学力でも優秀で、
 私の知り合いはわざわざ九州から“留学”していました。
 九州だって東大他有名大学に入れる高校があるのに、
 希望する大学に入るために、女の子が九州から単身で神奈川の高校に入学したのよね。

 私も、
 スポーツが就職先を含めた進路の1つだという意見は否定できないと思うし、
 学業でも全く同じ事が行われているのだから
 殊更スポーツだけを取り上げて云々というのは、
 子供の将来を狭めるような気がします。。。

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