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劇場を演出する事が、目的なのか?

「天下りは居ますか?」
「2人居ます」
「では、ムダですね。裁定は削減です。」

ずいぶん"画一的"というか、マニュアルに沿った判決だね。
天下り役人が居るか居ないかだけが、組織への予算配分に対して民主党が物申す根拠なのだろうか?


民主党の事業仕分けが始まった。
まるで"小泉劇場"を思わせるマスコミへの演出。
いや、民主党ではなく、マスコミが演出しているように見える。

事業仕分けスタート 仕分け人VS官僚 怒号「一方的、心外だ」

11月12日7時56分配信 産経新聞
 国の予算の無駄遣いを洗い出そうとする「仕分け人」と、虎の子の事業や組織を死守しようとする官僚たち。11日、完全公開で始まった政府の行政刷新会議による事業仕分け作業は、ときに怒声が飛び交う激しいやりとりが展開された。

◆聞こえません!
 仕分け作業の会場となったのは、国立印刷局の体育館。普段はバレーボールやバスケットボールのコートなどとして使われている。約1600平方メートルの会場を、3つのワーキンググループ(GW)ごとに区切り、計300の傍聴席を設けた。
 午前9時半、一斉に作業を開始。が、突然、第3作業グループを傍聴していた高齢の女性ら数人が「全然聞こえません!」と声を上げた。傍聴者にはレシーバーで聴いてもらう仕組みをとったが、レシーバーが行き渡らなかった人から不満の声が出たのだ。結局、同日午後には事務方が陳謝し、スピーカーでアナウンスする方式に変えた。
 騒然とした雰囲気の中で始まった議論で、仕分け人は官僚側に「事業に成果はあるのか」「法人理事に役所のOBはいるのか」などと矢継ぎ早に質問した。
 ただ、文部科学行政を判定するブースでは、興味ないのか、自分のパソコンでインターネットの書き込みに興じる仕分け人の姿もあった。

◆私の話も聞いて
 その文科省の所管事業を担当した第3ワーキンググループ。国立青少年教育振興機構と教員研修センター、国立女性教育会館の3施設の予算が俎上(そじょう)に載った。いずれも、自民党政権時代に整理合理化が検討されたものの、文教族の反対でうやむやになった施設だ。
 口火を切ったのは財務省の主計官だ。
 「教員研修センターは国が教員を1カ所に集める必要性は低下している。女性教育会館は議論を絞り込む必要がある」
 蓮舫(れんほう)参院議員が「女性教育会館の稼働率は?」とたたみかけると、同館の女性理事長は「44%...」と小さな声で答えるやいなや反撃に転じ、「私の話も聞いてください。一方的にただ質問に答えろというのは心外だ」と声を荒らげた。
 仕分け人の統括役の枝野幸男衆院議員は「目的を話したい気持ちはわかるが、(事業としての)効果があるかどうかだ」と切り捨てた。結局、女性会館は予算削減、教員センターと青少年機構は「地方か民間へ委託」との結論になった。

◆"大物"めぐり攻防
 予算の見直しにとどまった道路整備事業でも仕分け人側と所管する国交省担当者との間で熱い議論が繰り広げられた。
 「無駄が多い」との批判がつきまとう道路整備事業は仕分けの対象事業の中でも"大物"だ。仕分け人の関心は事業評価の仕組みに集中した。仕分け人からは「継続中の事業においても事業評価を行うべきだ」「安全性などに配慮しすぎるあまりコストが高くなっていないか」「景観や環境への影響も評価に入れてはどうか」との厳しい質問が投げかけられた。
 ただ、国交省側の担当者も打たれっぱなしではない。新規事業の凍結などで22年度予算の概算要求で道路整備費を前年度比約20%削減した実績を盾に反撃を開始。「今後は老朽化などで維持修繕費用が膨らむ」と訴え、「引き続き事後評価の厳格化やコスト縮減に取り組んでいく」との姿勢を強調して国交省ペースに引き込むなど、仕分け人の切り込み不足がみられた。

■外国人入れるのは... 亀井氏、人選めぐり"物言い"
 行政刷新会議の事業仕分けメンバーの人選をめぐり、国民新党内で11日、批判が噴出した。モルガン・スタンレー証券のロバート・フェルドマン経済調査部長や政府の経済財政諮問会議の元メンバーが含まれていたためだ。亀井静香代表(郵政改革・金融相)は幹部会の席から平野博文官房長官に電話し、「強権をふるう刷新会議のシステムに国民新党や社民党が入らず、外国人や市場原理至上主義者を入れているのはおかしい!」とまくし立てた。
 これに対し、平野氏は11日の記者会見で、「(仕分け人は)固定メンバーとは考えておらず、補強があっても問題はない」と述べ、メンバーの再調整もあり得るとの見方を示した。
 平野氏は亀井氏の"物言い"に「不手際ではない」と釈明したが、メンバーの人選については民主党の小沢一郎幹事長への根回し不足でやり直したばかり。政府の調整不足が改めて露呈したかたちだ。

■地方公務員もメンバーに
 平成22年度予算の概算要求の要否を判断する行政刷新会議「事業仕分け」ワーキンググループ(WG)には、民主党議員のほか、民間からも56人が"仕分け人"として参加している。
 民主党議員は、刷新会議を所管する仙谷由人行政刷新担当相と近い枝野幸男元政調会長が統括役で、菊田真紀子、田嶋要、津川祥吾(しょうご)、寺田学各衆院議員、蓮舫、尾立源幸(おだち・もとゆき)両参院議員の7人。枝野氏を除く6人は2人ずつ3グループに分散して民間人とともに予算の無駄遣いを探す。
 民間からは政府税制調査会会長などを務めた石弘光(いし・ひろみつ)放送大学学長や川本裕子早稲田大大学院教授、翁百合(おきな・ゆり)日本総合研究所理事ら経済、財政に詳しい著名な学者や米国人エコノミストらが名を連ねた。このほか、首長経験者や地方公務員も加わった。民間人の人選は刷新会議の加藤秀樹事務局長が中心となり進めた。
最終更新:11月12日9時23分


所謂"仕分け人"選びには一郎クンの意向など色々あり国会議員が結局7人になった"仕分け人"には、私が住む町からの選出議員も居る。
それもあって、私も"事業仕分け"には多少興味があった。
でも。。。少なくとも今日の仕分けの映像を見る限り、"事業仕分け"って"ガス抜き"を目的とした演技・演出?と思ってしまう。
いや、それとも"小泉劇場"を意識した"鳩山劇場"の演出になっているのか?と思える。

でも、少なくとも、こんなに"マニュアルに沿った"判定を下すだけの仕事なら1年生議員でも充分できる仕事なんじゃないかな?
わざわざ1年生議員を外した意味が解らない。
だって、この"事業仕分け"作業、チームって何の権限もなく、単なるパフォーマンスなんだよね???


更に、初日を見る限り、民主党が"国民目線"だとか"(低所得者を初めとする経済的に恵まれていいない)人に優しい"とか言っている政策を否定するつもりなのか?と思うような裁定を事業仕分けチームが下している意味がよく解らない。。。
少なくとも、事業仕分けは民主党がマニフェストやその他の"政策に拠って既存の事業を裁定をしている"とは思えないのよ。
今日の1日に限定して"事業仕分け"を言うならば、
 ・女性の健康を支援するもの
 ・雇用促進、雇用者の身体的な安全のために掛ける保険
 ・子育て支援の補助
が廃止か削減の対象になった。
これって、マニフェストでは、少なくとも民主党が重点的に"お金をかける"と言っていた事業だよね?
これを否定するのは、ただただ事業を始めたのが自民党政権だったのが気に食わないと言っているだけなのかな?
これまで「子育て支援の補助」で"必要に応じて"月額3万円以上の金額を補助されていた家庭がある。
民主党の「子育て手当て」の2万6千円を支給する為に、事業仕分けチームがこれまでの(3万円以上の)支給を"ムダ"と言って廃止するのは、結局は子育て家庭に経済的圧力をかけていると思うのが(民主党支持者以外の)一般的な感覚なのでは?


なるほどねぇ。。。
是まで、必要に応じて支給し、家庭によっては月額3万円以上の支給を受けていた「子育て支援」。
今後は当初月額1万3千円、最大で月額2万6千円の支給しか受けられない訳だ。
必要な世帯への支給額を減らすのだから、そりゃ子供手当てへの"財源は充分ある"と豪語する訳だ(^_^;

しかし。。。
経済的支援が必要な家庭への月額3万円の支給を"ムダ"というけど、裕福な家庭も含めた子供を持つ全世帯へ2万6千円の手当てを支給することのどちらが"不要不急ではない"民主党の言う"ムダ"なのだろうか。。。?
その価値観に疑問を感じるよ。
"(経済的に)恵まれた家庭"に育ったと自認するゆっぴぃクンには、(経済的にそれほど恵まれてはいない)庶民の生活をご存じないだろうが、給付を必要としない世帯に強制的に給付する制度を設計するよりも、必要な家庭に必要な金額のお金を支給する方のが"政治"というものだよ。

民主党が国民生活、経済、安全保障に対する国家戦略のビジョンを示していない現在、どのような政策を"ムダ"というのかについては難しい。
そんな中で行われる事業仕分け作業は、既に必要が無くなっているけど現役の官僚が廃止を言い出せずにいる事業を炙りだすという意味で画期的だと思う。
でも、政権が国家を運営する事業に当たって、"国家戦略"というテンプレートを当てはめずに社会福祉政策を"ムダ"と言う事はできない。
国家戦略のない"ムダ"裁定は、前政権へのくだらない私怨でしかないように思う。
いうなれば、この作業こそが時間とコストのムダでしかない。

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