- 2005年8月12日
- 01.時事寸評
8/8の『やっと「ぶっ壊せる」のね』と8/10の『本当に正念場なのは』のタイホナさんのコメントに対するコメントを書く為に、珍しく過去ログを検索してみた。
というのも、純ちゃんの“公約”の内、自民党総裁戦での公約と先の衆議院選挙での公約が私の中でちょっと混乱していたので、確認の為にね。
タイホナさんのコメントにあった、純ちゃんの「公約を破ってても仕方ない」と言ったのは、2003年の1月の通常国会での答弁だった。
あの時は、私も、この人何を言い出すんだろう???と思ったものだ。
でもまぁ確かに、行政改革を断行できるなら、靖国参拝を8月15日に拘るというのは、大事の前の小事ではあるよねと思い直したようだ。
一応、日記には「個人的には終戦記念日の8月15日に拘って欲しい」と書いているが。。。(^^;
普段過去ログなんてめったに読まない。
でも、たまに読むと面白いね。
こんなこと、他人に読ませていたのかとちょっと恥ずかしくもなるけどね(笑)
で、前回の衆議院選挙の日の日記を読むと、今回の“造反議員”の荒井広幸氏、欠席棄権の古賀誠氏は小選挙区で落選して比例区で復活したのね。
比例区で復活した議員が党の公約に違反するなら当然自ら党を辞するべきだと思うのだけど、彼らは“比例区で当選した”事を忘れちゃったのかしらね。
それはそうと、タイホナさんには、議員個人による(党の)公約違反を責めるなら純ちゃんの公約違反についても批判するべきとあったのだけど、これはう~ん。。。
純ちゃんを取り立てて支援する気も擁護する気もないのだけど、今回は純ちゃんに分があるように思えるからね。
純ちゃんの場合、自民党総裁戦での党内に向けての公約と自民党総裁としての国民に向けての公約は分けて考える必要があることと、純ちゃん自身が先の衆議院選の選挙中に言っているように、(自民党の)単独過半数ではないのだから連立を組む政党との兼ね合いもあって自民党の公約が全て実現されるわけではないからね。
そういう意味では、彼は選挙期間中に上手く言い訳というか逃げ道をつくったよね(笑)
民主党(当時は菅直人代表、岡田克也幹事長)が、「たとえ社会党と連立政権を組むことがあっても、マニフェストは全て実行する」と言い切ったのとは大違いだね。
そうまで言い切った民主党なのに、選挙3日後には「マニフェストを撤回」してしまったという、オチまで付いている。
さて、純ちゃんの公約ねぇ。。。
大きな処では、国債発行枠30兆円。
これは“目指す”ではなくて、“にする”と言い切ったのよね。
これは未だ実現できていない。
それまで40兆円あった国債発行が減ったかと言えば、そうでもない。
そういう意味では、公約は守れて居ない。
って、国債発行枠の削減に当たっては、特定目的税の見直しが前提としてあったのだけど、こちらは古賀君や民輔を初めとする道路族議員の抵抗にあって、遅々として進まず。
実行するためには、道路族議員を自民党から追い出すしかないんじゃないの?
ペイオフ解禁。
これは、去年と今年の2段階に分けて実行した。
コレって、今更“解禁”って騒がれたけど、元々ペイオフ制度は施行されていて、金融不安の時期に年数を限って一時的に“凍結”されただけ。
それでも、改めて“解禁”などと言うと、庶民の生活を苦しめるような印象があって、自民党内の銀行と繋がった“抵抗勢力”の抵抗にあって延び延びになっていたのよね。。。
でもまぁ、これは出来た。
議員年金の廃止。
。。。
静香ちゃんが、「あと2年で総裁を辞める人の言う事なんて聞けない」なんて訳の判らない事言って停まっているんだよね。。。
自民党総裁の任期なんて2年、MAXの2期勤めたってたった4年なのに、そんな事を言ったら、誰の言う事も聞けない事になる。
静香ちゃんだって、総裁になりたかったハズなのに、そんな天に唾するような事を言ってもいいのかなぁ。。。って感じ。
そうそう、静香ちゃんって、郵政民営化の問題でも同じこといってたね。
そういう意味では首尾一貫している?(笑)
でもなぁ。。。
「(大きな政府を維持するために)郵貯・簡保の340兆円の“財布”を確保したい」なんてテレビで言っちゃうあたり、正直なんだろうけど政治家としての見識はゼロだよね。。。
純ちゃんを擁護するのがこのエントリーの主旨ではないけど、純ちゃんが公約違反を犯しているその戦犯って、今“造反議員”と呼ばれている人たちなんだよね。
勿論、純ちゃんがそういう対立構図をつくったという面も否定はしないけど、そういう面従腹背の“反対派”が結果として改革を遅らせているのは事実なんだよね。
そういう意味では、この選挙は“反対派”を一掃して純ちゃんの自民党総裁としての“公約”を実行するための本当の意味での最初のステップになると思うのよね。
そういう意味で、「改革反対派は公認しない」というの当然だし、そのための解散だったのだと思う。
まぁ1年じゃ国会予算は1回しか作れないから、かなり厳しいのはたしかだけと。。。
それに、衆議院で可決された法案が、良識の府と言われる参議院で否決された。
この選挙は衆議院選なので、この選挙が終わって自民党が過半数取ったとしても、この法案は参議院を通るわけではない。
純ちゃんの“シンパ”の議員がこの選挙で2/3以上の議席を確保しないと、純ちゃんは国会を自由には出来ないんだよね。
いずれにしても、純ちゃんの改革の道は厳しいのは確かだね(苦笑)
また、今回公認しない“反対派”を除名しろとの意見もある。
でもね、除名に関しては、どうなんだろうね。
個人的には、私も除名すればいいのにと思うけど、選挙で純ちゃんが信任されない場合というのは、国民が“旧来”の利権政治を好むと言う事だから、自民党にとっては“造反議員”が国民の信を得たのと同じような意味になる。
その場合は、純ちゃんが退陣して、“造反議員”が自民党を仕切るのがスジ。
そういう道を残しているんじゃないかな。。。
というか、残さないと自民党は生き残れなくなるものね。
やはり党の執行部の責任として、自民党が生き残れる道だけは残しておかないといけないんじゃないかなと思うよ。
純ちゃんも、直人君も、一郎君も、衆議院議員を“地方の利益”の代表者ではなく、“国民全体の利益”の代表者としようとしている。
それでも、自民党は地方の利益と利権の代表者だし、民主党は労働者の利益の代表者という枠から出きれない感じだね。。。
党の代表が最大公約数の利益の為を考えても、選挙公約なんて一時の飴と考えている政党人が多いのは、いずこも同じだね。
それにしても、政治家は家業なのかねぇ。。。
龍ちゃんが出ない代わりに奥さん?
先に自殺した議員の奥さんも、旦那の代わりに立候補するらしいけど、息子が跡を継げるようになるまで妻が代理を勤める例とか、“政治”を家業化しているなんて、ふざけているよなぁ。。。
Comments:6
- タイホナ 2005年8月13日 13:15
こんにちは、丁寧な記事にまでしてくれてありがとうございます。
COOさんの仰ることは理解できます。
でもやっぱり小泉さんに関しては、苦しい言い訳にしか聞こえないかな。今回の郵政民営化も”自民党の政権公約”だったわけですからね。
それを身内から否決されたのは、それこそ小泉さんの指導力不足。
解散で、法案の賛成者までクビにするのではなく内閣総辞職が筋です。例えばプロチームの不成績は監督が責任を取って辞めるのが普通ですが、
自分の指導力不足をチーム全員に責任転嫁して自分だけでなく、
チームも無理やり解散させてしまったというのが小泉さんのやり方です。参院で否決された法案でも衆院の2/3以上の賛成があれば成立しますが
それには今回、小泉シンパが320議席以上確保しないと無理です。これだけメディアやマスコミが小泉さんの応援団になっていますが、
320議席はさすがに苦しいのではないでしょうか。
自分はこの人はリーダーじゃなく、権力乱用者だと思っているし、
それをわかっている人もかなり多いので、今回は小泉さんに騙されるか否かの
選択になると思います。
政治というのは権力側を厳しく見ないと意味がありませんから。
民主党もダメなのは重々承知してます。でも若手は結構いいと思います。
野党にいる時は何もできないんですから野党批判しても仕方ないですよ。社民は論外ですが(笑)。
この国の強きを助け、弱きをくじく報道姿勢にも疑問ありますし。いろいろ意見があって勉強になります。長文失礼しました。
- COO 2005年8月13日 14:11
>タイホナさん
私は、純ちゃんを支持するしないに関わらず、今回の解散は支持しています。
郵政民営化が政権の公約でなかった時期に当選した議員が半数いる参議院と
より民意に近い衆議院で意見が分かれた。
衆議院で大差であったのなら内閣総辞職だとは思うけど、
衆議院で僅差であったのなら、再度民意を問うという意味で。
日本には、国民投票の制度はないですからね。報道に関しては、私は純ちゃんを強いとは思っていないし、
私が触れる報道に限れば、この解散に批判的なもののあるので
「弱気をくじく」と言うほどの違和感は持っていません。政党政治、政党以外の政治活動が制限される中、
個々人の資質がよくても、議決は最終的には政党に左右されます。
それこそ、民主党に純ちゃんのような変人の指導者がいて
どんな議案でも個人の判断で議決してもよいと言う事になれば
私も、私がよいと思う民主党の若手に投票しますが、
今の民主党では、個人的によい若手がいても民主党を応援はできませんね。。。
- まる 2005年8月14日 14:11
私は、無党派層と言われる選挙民です。
今回は、自民党と言うか小泉さんかな。
ようやく「おらが地元の先生」応援集団自民党(県連)をぶった切って
本来あるべき国益を実現する政党に、知ってか?知らないでか?まぁ、よく
分からんけど、舵を切った事を支持したいです。
この4年間を見てても、旧来の自民党の手法の範囲内では抜本的な改革は
遅々として進まないことは良く分かりました。
今までの常識の範囲では許されないことかもしれませんが、ある程度、彼の
様な専制的な手法は必要だと思いますよ。で、一番期待していることは、本当の意味で自民と民主を合わせて政界再編
のきっかけになって欲しいと言う事ですね。
民主でも、実は政府に近い思想の人はいますからね。
実際、岡田のぼっちゃんも郵政民営化は元々賛成、でも党内の労働組合を
支持基盤とする輩にぶっ潰されて断念していますしね。
- COO 2005年8月14日 23:02
>まるさん
政治献金に関する規制やブロック制による衆議院の比例区を見ると、
支持団体に対する利益誘導型の“利権政治”を卒業するように思えたのですが
未だ支持団体はおろか、議員が地元の利益の代表でしたものね。
今回は、少し変わりそうな雰囲気ですね。民主党は、旧社会党と、自由党などの旧自民党出身者では
利害がかなり違うので、マニフェストにしても何にしても
自民党以上に意見がまとまり難いようですね。2大政党で政権が交代しやすい環境が望ましいと思うのですが
両者とももう少し成熟して欲しいと思います。
そうなるには、あと2回くらいの政党の分裂、統合があるのかなぁ。。。と思います。
- まる 2005年8月15日 06:03
私は、外国の政治には詳しくないんですが、朝のワイドショーで
イギリスでは、地元から立候補禁止で、立候補区は政党が指定
するんだそうです。
ホーなるほど、、、、と思いますね。これなら、弔い合戦だ!と夫人が立候補と言う発想にはならない
ですね。
地元利益誘導型の議員は当選しにくいですね。- COO 2005年8月16日 00:16
>まるさん
私もイギリスの事情は知りませんでしたが、
候補者の立候補区を党がしてするとなると、
政治家の家業化はほぼなくなりますね。業界への利益誘導はともかく、地元への利益誘導が出来にくくなれば、
広く、“国”を見る政治家が多くなると期待できますね。
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