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目から鱗だった

今日は体調が優れないので、エントリーを書かないつもりだった。
でも、いつも読むブログにTBされているエントリーを読んで、ちょっとだけ書きたくなった(笑)


自民党の2003年の衆議院選に臨んでの政権公約(マニフェスト)の第1項目目

一. 「官から民へ」  民間にできることは民間に

1.「民間にできることは民間にまかせる」-民主導・自律型の経済社会へ

(1)郵政事業改革
  ・郵政事業を2007年4月に民営化
  郵政事業を2007年4月から民営化するとの政府の基本方針を踏まえ、
   日本郵政公社の経営改革の状況を見つつ、
   国民的論議を行い、2004年秋頃までに結論を得る。

この記述をリンクした上で、自民党は郵政民営化を公約していないと。

政権公約と銘打った文章の「郵政事業を2007年4月に民営化」とタイトルした一説を引き合いにだして尚、「国民的議論を行い、2004年秋ごろまでに結論を得る」という部分を強調して、“自民党は民営化を公約していない”と書いている。
さらに、「郵政民営化が自民党の公約と言うのは、自民党(支持者)の“詭弁”だと」。
う~ん。。。
私には、“詭弁”だというこの人の論の方が“詭弁”に感じるんだけどなぁ。。。
「2004年秋頃」までに議論すすと言っても、前提としては「2007年4月に民営化する」がある訳で、“民営化”を前提とした議論をするのでしょう?
郵政公社が“失敗”だとしたら、その議論も変わるかもしれないけどね。。。

前に、私の書くエントリーにTBした人に対して、内容をよく読まずにTBしていると書いたことがある。
でも、今日、その記事を読んで、同じ文章を読んでもこういう風に読み取る人もいるのだと、改めて思った。
先入観を持って読んだとしたら、どんな文章でも自分の都合のよいように読めるのね。
今、“造反議員”と言われている人の多くは、初めから“選挙用には小泉を支持するが、自民党は総裁1人の意見で動くものではないから公約なんて関係ない”と言っていた。
だから、彼ら“造反議員”は、件のエントリーを書いた人のように自民党の公約を意識的に“誤読”したものではないと思うが、シンパには此処まで援護射撃してもらえるのね。。。
ちょっと、目から鱗だったわ。


郵便局の社員って、身分は“公務員”だけどその給与は税金から払われている訳ではないのは周知の事実。
それをもって「郵便局を民営化してもしなくても税負担は同じ」という人がいるけど、「一見“独立採算”出来ている郵便局ですら民営化できないなら、独立採算できていない事業の民営化は1000年かかってもムリ」でしょう?
独立採算が出来ていると言う事は、“公務員”という身分は外れても給与や処遇は担保されているのだから。。。

“郵政民営化”って、民営化のインパクトは国民には大きく無いかもしれないけど公務員にとってのデメリットは少ない。
ただ公務員や行政にメスを入れる“構造改革”の“踏み絵”に過ぎない。
金融業で民業を圧迫しているのは勿論だけど、財政投融資に関しても、今は法律で“出来なくなっている”っていう人がいるけどあれは“政府の承認”があれば出来るのよ。
借りたい人が借りる為の“承認”をするシステムって、ヘンだと思わない?
それって、政府が借金しないための“歯止め”になる?
まぁ、“歯止め”なると本気で信じている人も居るだろうけど、“歯止めになる”という人の9割は(正気ならば)“ならない”と思っていると思うよ。
私だって、銀行が私に対して融資をするときに決裁を求められたとしたら、それが客観的にどんなに危険融資であっても、自分に対する融資なら決裁のハンコをつくと思うもの(笑)

郵便局の民営化のある部分を捉えて国民にメリットが無いと言うのは、郵政を民営化されたら困る人たちが議論を矮小化しているに過ぎないのよ。
いや、勿論、デメリットも沢山あることは知っているけど、メリットとデメリットを天秤にかけて判断するのが意思決定だし、政治判断でしょ。
政治判断って、時に国民に“痛み”も強いる。
例えば“増税”がそう。
でも、国民って、“増税”のような解り易い形の“痛み”なら受け入れられても、税金に直接結びつかない(解り難い)“痛み”には鈍感。
政治家には、そういった解り難い“痛み”も国民に明確に“痛み”として知らしめる義務があるし、そういった痛みを、傷や痛みが小さいウチに潰す(=改善する)努力も政治判断なんじゃないの?
甘えた国民は“政治判断”を求めない人が多いけど、これじゃいけないよね。。。





体調が悪かったはずなのに、最後はいつも以上にヒートアップ。。。(^^;





Comments:4

ヨシムラさん 2005年8月16日 05:56

増税って実際は増税ぢゃないんだよね。元々時限立法で減税されていたのを段階的に元に戻そうってハナシなんだし。ウチは子供居ないし一番税負担が重いケースの1つだと思うのだけど、使途をちゃんと示してくれれば、そんなに反対ではない。

郵政民営化自体よりも、郵政省に集まる金の使い道が是正される事を、自民党はもっとアピールするべきだと思う。それこそ財政投融資なんてハナシにならないでしょ。あんなトコに貸すんだったら、ヒキコモリのニートに金渡して運用させたほーが、よっぽど健全。

彩庵 2005年8月16日 09:35

その詭弁の記事はどっかで見た記事だ(笑)

なんと表現していいかわからなかったので、柔らかい表現にとどめておきました。
腹の中では魔邪的になっていたのは言うまでもありません。

郵政民営化と財政投融資・・・早急なる問題ですね。

ゆりかりん 2005年8月16日 10:39

ディベート合戦するんなら、もっと実のあるテーマでやって欲しいね。
論拠も定かじゃないような水掛け論じゃなくて・・・。

COO 2005年8月17日 01:34

>ヨシムラさん
 サラリーマン減税の解消と、時限立法による減税の解消は増税とは言えないね。
 税金に関しては、今のままではいずれ増税もしなきゃならないから、
 使うほうを極力効率化するのと、納得性のある使い方をしてもらわないとね。
 個人的には、採算性が悪くて民間企業が手を出せない事業はたとえ赤字でも(税金で補填しても)
 行政がサービスすべきだと思っているので、
 必ずしも赤字事業がよくないとも言うつもりもないしね。
 ただ、納得性があればよいだけのこと。


 > 郵政省に集まる金の使い道が是正される事を、自民党はもっとアピールするべきだ

 自民党の中には、そこが問題で民営化に賛成できない人が多く居たから
 これを表に出すことが出来なかったんだよね。
 郵政民営化反対の与党議員の殆どは、過疎地域の郵便事業なんてどうでもよくて、
 簡保・郵貯で集まるお金を自由に使えなくなることと、
 都市部に数多あり、地方の主要都市での特定郵便局の局長の集める“票”を失うのが怖いだけだものね。。。

>彩庵さん
 解りました?(笑)
 私も彩庵さんのやさしいコメントを読みましたよ(笑)

 彩庵さんのおっしゃるとおり、
 ドラスティックにできないなら少しずつでも進めるしかないのでしょうね。。。
 でも、先ずは、退路を断つ意味でも“民営化”でしょうね。


>ゆりかりんさん
 ディベートというレベルには達していないのですよ。。。汗

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郵政民営化法案にいろいろ意見があるのは当然ながらほとんどの方がご存知の通りである。 ただし民営化に関しては、多数の人が必要だと感じており、まずは方向を決め...

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