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「かかりつけ医」の問題

先週の通院は久しぶりだった。
ずっと行けなくて、前回の通院から3ヶ月以上経っていた。
改めて手続きをすると、「紹介状が無い場合の200床以上の病床のある病院への初診には特別な初診料が必要」と言う。
この“初診”の中には前回の診察から3ヶ月以上経っているものも含まれるとか。

以前に罹っていたときは初診時に別の医師からの「紹介状」があったのでこの規定は免除されていて、こんな規定がある事に気が付かなかった。
って、そもそも、この制度って入院施設のない病院を「かかり付け医」として、「かかり付け医」が対応できない場合に大きな病院を利用せよという法律に基づいている。
趣旨としては理解できるけど、一律括られてもねぇ。。。という思いもあったりして。。。

私が罹っているのは婦人科。
「産婦人科」を謳っている病院では婦人科を見てくれる医院もあるけど、もう少し専門的だったり、進行の具合によっては手術しなければならない場合は、少し大きな病院を紹介される。
私は今の所手術の必要はないけど、少なくとも半年周期では検診を受けなければならない。
となると、体調に特に不安がある場合は1ヶ月に1回程度に通う事はあっても、体調に不安が無い場合は半年は通わない。
そもそもがこの病院に回された身で、私としてはこの病院を“かかり付け”だと思うから診察を受けにいくのだけど、病院側では“かかり付け”ではないといっているという事なんだよね。
なんだか、納得できないなぁ。。。
だったら、近所病院でも「大病院に回すことなく」診てくれればいいのに。。。


と、思っていたらこんなニュース。

<救急車事故>搬送中の妊婦流産 大阪

8月29日11時58分配信 毎日新聞

 29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、妊娠中の奈良県橿原市の女性(36)を搬送中の救急車と軽乗用車が出合い頭に接触した。搬送先の高槻市の病院で、胎児の死亡が確認された。女性は119番から車中で約1時間半も受け入れ先が決まらず、橿原市から約41キロも離れた高槻市の病院へ運ばれる途中だった。昨年8月には、奈良県の妊婦が転送先が見つからずに容体を悪化させて死亡しており、救急体制の不備が浮き彫りになった。
 府警高槻署の調べでは、軽乗用車は大阪府茨木市の自営業の男性(51)が運転。他にけが人はなかった。同署は、事故と流産の関連を捜査している。
 女性は同日午前2時44分ごろ、橿原市内のスーパーマーケットで買い物中、「下腹部が痛い」と訴え、同居の男性を介して119番通報した。奈良県の橿原消防署(中和広域消防組合)の救急隊員は同県立医科大に受け入れを要請したが、「手術中のため不可能」と回答された。このため、同消防署は大阪府内の産婦人科などに要請したがいずれも「処置中」などを理由に断られ、10施設目(連絡は延べ12回目)の高槻市の病院に決まったのは同4時19分だった。かかりつけの医者はいなかったらしい。
 高槻市消防本部によると、女性は妊娠20週目だったとみられるという。
 橿原消防署などによると、女性は搬送中の午前5時ごろ、救急車内で破水を起し、その約10分後に事故に巻き込まれた。病院に着いたのは、通報から約3時間後の同5時46分だった。
 同消防署予防課は「事故による容体の変化は見られなかった。流産との関連は警察の捜査に委ねたい」と話している。
 昨年8月には、奈良県の大淀町立大淀病院で、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が転送を同県と大阪府内の19病院に断られた末、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運ばれ、約1週間後に死亡した。これを受け、国は今年度中に、総合周産期母子医療センターを整備することとしていたが、奈良県など4県で困難な状況に陥っている。
 奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。母体・胎児の集中治療管理室(MFICU)を備えている病院も、県立医科大学付属病院(橿原市)と県立奈良病院(奈良市)の2カ所だけ。
 奈良県は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置。母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。

最終更新:8月29日13時12分


救急医療や周産期医療に関する意見については他の人に任せるとして、この事件を知って思ったのは妊娠24週(7ヶ月、引用の記事とは数値が違うけど後に24週と判明したらしい)の妊婦に“かかり付け医”が居ない事への不思議さ。
妊婦さんなら、私より頻繁に“定期健診”に行っているハズで、“前回の検診から3ヶ月以上経ったから”と“かかり付け医”である事を断られる事もないだろう。
となると、初めから病院に通っていなかった?という事。
どういう事情があって“かかり付け医”がいなかったのかは解らないけど、その理由が彼女が住む、或いは職場の近くの地域に産科医がいなかったのであれば、救急医療の問題以上に問題だと思う。
また、彼女が経済的な理由で医者にかかれなかったとしたら、それも救急医療以上の問題だと思うのだけどな。

でも、こういう事って、世間的にそれほど“派手”ではないから、救急医療の不備だけがクローズアップされるのだろうな。。。

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