- 2005年2月13日
- 01.時事寸評
「僕の知らない人だから(一緒に仕事はできない)」
どこかで聞いたセリフ。。。
図らずも、このセリフを言った2人は同じ業界の人。
その言葉は“業界を代表する”と思われる程、業界TOPの人物のもの。
自分が“知らない”人は、ビジネスを一緒にする価値すらないといわんばかりのこの人達、よっぽど“おエライ”方なのね。。。と思ったら、最近言った人については、私は名前だけでなく顔も知らなかったわ。。。(^^;
しかし彼らは、この日本に於いてどのくらい“エライ”人なんだろう?
そして、彼らはどのくらいの“人”を知っているのだろう?
しかし、「知らない人とは仕事をしない」とは、経営者としてどうなの?と思ってしまう。
確かに、「知らない人」と仕事をする人は居ないだろうけど、「知らない人」を「知っている人」に変えてビジネスのチャンスを作るのが営業だと思っていた。
でも違ったみたい。
「知らない」が新たなビジネス分野へチャレンジするのを止める理由になりうるのね。。。この人達にとっては。。。
でもなぁ。。。
自身が会長を勤めるフジテレビの大株主で筆頭株主のニッポン放送の主要株主で「拒否権」をも持つ株主となれば、ホリエモンは自分を「知らない」からとビジネスを一緒に出来ないと突っぱねた現経営陣を退陣させる事も可能なんだよね。
勿論、今回のフジテレビのTOBが失敗したらなんだけどね。
なんて思ったら、フジテレビは、TOBの取得目標の引き下げを発表した。
よく意味が解らない。。。
よく意味が解らないと思ったら、今日はあちこちのテレビ局にホリエモンがでてマスコミからの批判の矢面に立たされている。
ヘンなの。
どのテレビ局も、ホリエモンが“悪いこと”をしているかのような扱い。
あるコメンテーターは、ホリエモンがニッポン放送株を取得することで浮動株数の問題から上場廃止になる可能性を指して、「一般投資家の事を考えていない」と言った。
ホリエモンは、「まっとうな証券取引に於いて、他の投資家をケアする義務があるのか」と反論していたが、全くその通り。
元々株式の大量取得を目的とした公開買い付け(TOB)を仕掛けたのはフジテレビで、フジテレビはニッポン放送株の50%超の取得を目指した。
ニッポン方法株は、村上ファンドや鹿内家が株主で浮動株はそう多くない。
そんな中でフジテレビが長期保有目的で株を買い漁ったら上場廃止になる可能性は高い。
上場廃止が責められるのであれば、その責めはホリエモンではなくフジテレビが負うべきだ。
別のあるコメンテーターは、ホリエモンを「数字のことしか考えていない、“人”の気持ちも考えるように」と言っていたが、このコメントもどうかな。
情に訴えたいのだろうけど、企業経営者が何かの戦略を立てるときってやっぱり数字が一番なんじゃないの?
“人”についてケアする必要はないとは言わないけど、株式の大量買い付けという商行為に於いて、それに反発を感じる人が居たとしても、そこまでケアしろ言うのもおかしな話。
「日本にもベジタリアンは居るのだから、スーパーで肉を売るな」と言っている様に聞こえるだけなのだけど。。。
フジテレビのTOBの発表の時は、マスコミ報道は、何となく“当然”と言うようなムードだった。
それなのに、ホリエモンの大量買付けになんで此処まで反発するのかな。
例え他局であっても、マスコミ人以外の人間にテレビ局に影響力を行使して欲しくないって事?
マスコミって、案外ムラ社会なのね。
ホリエモンが言うように、放送事業の外人の株式取得制限なんていつまで続くか解らない。
そんなの通信事業を見れば解るだろうに。
仲間内だけで仲良くしたくても、いずれ外資に乗っ取られるだけだよ。
TOBなんて一般企業でも良くある話。
TOBを仕掛けられた会社がそれを気に入らない場合、敵対TOBを仕掛けるしか方法はない。
マスコミは公共の電波を使ってこんなに大々的なキャンペーンをしてもらえるものね。
マスコミっていいわね。
というか、いい気なものねといいたい所なんだけどね(苦笑)
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Comments:4
- 彩庵 2005年2月15日 00:15
きっとマスコミは「敵対型TOB」ってのを知らないか、知らないふりをしている経済部記者がいるのでしょう(笑)
堀江氏が法的には正当であるのは事実だと思われるのであり、フジテレビはニッポン放送の完全子会社化について失敗に終わる可能性が圧倒的に高くなりました。
(というか上場会社としてのニッポン放送を子会社化すること)現在堀江氏の意図は汲み取れない状況ですが、しかしその株式買い付けには馴れ合いに慣れてしまった企業には驚く行為だったようで、買収は仲良しでしか行われないと思っている日本の商行為が呆れられるはずの事実であるにもかかわらず、マスコミは一斉にフジテレビの見方をしています。
裏を返せば「自分のところはやられたくないから」というものでしょう。これはマスコミだけではなく、日本企業全体に言えることでしょうね。
- COO 2005年2月15日 01:20
多分、通常の敵対TOBとは逆の展開に馴染めなかったのでしょう(笑)
通常の敵対TOBだと、乗っ取り阻止を目指すのだけど、今回は元のTOBが“仲間内”の話で、
そこに乗っ取りを目的としたTOBが入ってきたので、
まっとうな判断が出来なかったのだと思います(思いたい 苦笑)日本企業は、“仲良しクラブ”なので、
仲間以外への反発ってすざましいですね。
今日も、なんだか面白い記事を見つけてしまいました。。。(笑)- 彩庵 2005年2月15日 17:13
まあ、堀江氏の先走りすぎってのもあるとは思います(笑)
ただし、仲良しクラブはなんとかしないといけませんね。
同じビルにいる球団のオーナーになった別の社長は、仲良しクラブとは随分仲が良いようですが、さてどうなりますやら・・・- COO 2005年2月17日 18:33
日本って、どんな業態の企業も、仲良しクラブがありますよね。
今回って、特に相手がIT企業と言うのがマスコミの癪に障ったのかも。
個人的には、ネットとマスコミって敵対するものとは思っていませんが、
先日CNNのTOPが辞めさせられたように、
ネット(Blog)からの追求でマスコミが窮地に陥る事例が多いので、
マスコミの中にはネットを敵対視する人も多いですからね。。。まぁ、ホリエモンが彼らに理解不能な新人類(死語?)と言う事もあるのでしょうが(笑)