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その損失を被るのは国民なんじゃないの?

昨日は朝から調子悪くて結局1日寝ていた。
朝は天気が悪かったから、“いつもの”かなと思ったのだけど、お昼過ぎからますます悪くなってきて、夕方から飲み会の予定があったのにキャンセルしてしまった。。。

そんな感じだったので、朝のワイドショーもチェックせず、夕方、夜のニュース番組もチェックしていなかった。
一昨日のワイドショーで今回のフジテレビの対抗策を“ポイズンビル”と言っているのに違和感を感じていたのだけど、昨日のテレビ東京のモーニングサテライトでは「ポイズンビルではない」と言ったらしい。
新聞でも、日経では「ポイズンビルではない」と書いてあったようだ。

そうだよね。
ポイズンビルなら、ニッポン放送はlivedoor以外の株主に平等に新株予約権を付与べきだものね。
フジテレビ1社に付与するのであれば、新株予約権の付与は“買収に対する対抗策”と言うより“現経営陣が経営権の維持の為”、要は“保身の為の策”と言うしかない。
さらに、ポイズンビルはアメリカで導入されている例が多いのだけど、アメリカでは予め定款に定めてあるんだよね。
定めが無い場合は、株主総会で決議しているはず。。。


今回のフジの“防衛策”に対する主要全国紙の社説を読むと、産経が自己弁護をするのは判るとして、ほぼ2つに分かれたようだ。
2つといっても、その是非が左右に分かれた訳ではなく、今回の買収劇の“本質”の捉え方が分かれたって事ね。
1つは買収劇の本質を経済上の問題と書き、もう1つは言論の自由を脅かしメディア・報道機関の存在意義を脅かすものと言うもの。
マスコミというか、自称“報道機関”って、自分達に都合の悪い相手に“言論の自由を脅かす”というレッテル張り勝ちだから、彼らがそういう言葉を使うときは彼ら自身に都合が悪いと考えるのが妥当な場合が多い。
で、今回はどうなんだろうね?

私は、フジの日枝会長自身も言っている通り、今回の問題は“経済問題”だと思っている。
本来、株式会社に於いては“所有”(=株主になること)と“経営”(=業務執行)は区別しているはずなのに、マスコミ諸氏はそこを理解せず、「“所有”したのだから“経営”ビジョンを示せ」と騒いだ結果、そもそもそれ程のビジョンの無かったホリエモンに思い付きをしゃべらせて墓穴を掘ったに過ぎないんじゃないだろうか。

産経新聞(や正論)は、AERAに掲載されたホリエモンのメディア(新聞)論(?)を元に、その路線変更や廃刊を危惧しているらしい。
でも、左派報道が当たり前だった時代からほぼ唯一右派偏重報道をしてきた産経新聞や正論を、経営者ならば捨てはしないと思うよ。
それが“ほぼ唯一”と言う事は、お金になるもの。
お金になると言う面だけでなく、社会的な意義としても、右傾の産経新聞がなければ社会のバランスが崩れるものね。
一部ブログでは、ホリエモンの支持基盤を“人民解放軍”だなんて言う人もいるけど、不明にして私にはその根拠を知らない。
でもホリエモンの言動を見る限り、自らの“経済人”と言う存在意義すら失わせるような方向の社会思想バランスを望むとは思えない。
そう言った意味では、産経新聞や読売新聞の論調は、ミスリードだと思うな。


勿論、“所有と経営を区別する”といった所で、株主は会社の所有者なのだから、株主が経営を誰かに依頼、委託する。
委託された相手が取締役を初めとする“経営者”。
そして、株主は経営をチェックする。そのチェックする機関が株主総会に他ならない。
経営者が株主の意向に逆らって会社経営をすることは、その本質ではないし、あってはならないはずなんだよね。

昨日、村上ファンドがニッポン放送を批難するコメントをだした。
要旨としては

ニッポン放送の新株予約権の発行について「日本の株式市場にとって重大な悪影響を与えかねないと危ぐする」。
その理由としては、
 1.発行済み株式を大幅に超える新株予約権を、フジだけに市場価格よりも安く発行
 2.最大約3000億円になる調達資金の使途が不明確
 3.株価に大きな影響を与えた
今般のように、企業買収への対応策について、株主の判断を経ずに、株主価値を毀損する可能性が高い施策を、経営者自身で決定することが認められたならば、これまで行われてきた経済産業省や法曹界での防衛策に係る議論は意味をなさなくなるのではないかと懸念いたします。
もちろん、日本の公開企業においてようやく根付き始めた、株主による経営陣に対するチェックやガバナンスの努力も台無しにしてしまいます。
日本の株式市場にて運用している、国内の年金・信託、外国人等の資金が愛想を尽かして海外に逃げ出してしまうことでしょう。
高齢化社会における有力な資産運用の選択肢が減り、諸産業へのリスクマネーの供給に支障が出るため、わが国の将来に中長期の悪影響が出ることは必至です。

ニッポン放送の新株予約権発行に対する当社見解(PDF)

村上ファンドって、未だ株を持っていたのね(笑)
実の所、村上ファンドはもう株を持っていないのかと思ったけど。。。(^^;

国民年金は運用利回りをマイナスにしないため、否、リスクを押さえる為に、その運用は国内に限ると聞いたことがある。
その真偽を確認していないが、もしそうだとしたら、今回の件で機関投資家が日本の株式市場から手を引いたら、一番損をするのは“国民年金”かもね。

いずれにしても、この問題を“メディアの存在意義”などと本質のすり替えをしたら、その損失を被るのは国民そのものなんじゃないかと思うんだけどな。


それにしても、日枝会長は「(訴訟を)受けて立つ」と言ったらしいけど、これっておかしくない?
とりあえず、訴訟は日枝会長やフジテレビに向けてなされるものではなく、ニッポン放送或いはニッポン放送の経営陣に向けてなされると思うのだけど?
なぜ、訴訟の当事者でない人物が“受けて立つ”の?
あぁ、自分が当事者でないから何でも言える?(笑)

産経新聞は、“今まで通り”民主主義や自由主義経済を脅かす輩をキチンと糾弾して欲しいものだわ。
そして、勘違いしている人に対しても。
例えそれが身内であったとしてもね。
って、酔っ払っての言いすぎ?(^^;






この問題に関連して、キムタケさんの所で、「日本は本当に資本主義の国なのか?」とあったけど、その解は、“日本は社会主義”らしい。
なんせ、社会主義国の中国に住む中国人ですら、“日本人に近寄ると社会主義が伝染る”というらしいから、極めつけなんでしょう(苦笑)

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