金曜日の帰りの山手線の中で見て気になっていた報道があった。
麻生太郎君が報道機関の外資の取得規制を強化するとか。
なんでも、外人の直接の投資だけでなく、投資家に融資している外資や、法人投資家の外人株主まで規制の対象にしたいとか。
まぁいいけどね。
そんな事、現実論としてできるのかなぁ。。。
ライブドア時間外取引 政財界から一斉批判 企業価値の低下懸念インターネット関連企業、ライブドアが時間外取引でニッポン放送株を大量取得した問題をめぐって十七日、政財界から疑問の声が一斉に上がった。佐々木幹夫・日本貿易会会長(三菱商事会長)が否定的な見方を示したほか、森喜朗元首相も資金力をテコにした大量買い付けに不快感を表明した。ライブドアによる今回の株式取得に対する批判は今後も一段と強まりそうだ。
なんだか日を追って、喧しくなっている感のある「livedoor VS フジテレビ」だけど、とうとう、政治家センセまでお出まし?(笑)
太郎君だけでなく、武部君や、喜朗君まで。。。
喜朗君なんて、「カネさえあれば何でもいいんだ、力ずくでいいんだという考え方は、今の日本の教育の(悪い)成果なのか」だなんて言っているけど、ホリエモンにしたら、「カネにモノを言わせて政治を動かしてきた貴方に言われたくないよ」ってところだよね(笑)
そういえば、喜朗君って、元産経新聞の社員だった。。。
これって、公平な立場で言っている?
それとも頼まれて言わされている?
それにしても、別の新聞社やテレビ局は、大学生の野球選手を自分の傘下の野球チームに入れたくて、“カネにモノを言わせ”てなかったっけ?
“公器”が聞いて呆れるぐらい、カネにモノを言わせて下品な事をしていたのはつい数ヶ月前だったよね。
この記事には、「放送会社の株式売買に何らかの法的な規制が必要との見方を示した」とあるのだけど、今だって充分規制されている。
寧ろ規制があるから、フジテレビはニッポン放送の株をTOBしなければならなかったのだから。。。
フジがニッポン放送の株を買いたかったのは、親会社のニッポン放送の資本が小さい上株価が割安で、今回のホリエモンの様にニッポン放送の株を大量に持つと、フジの株を持つより少ない資本でフジの経営に参加できるから。
まぁ、要は企業防衛なのだけど、本来なら、ニッポン放送が持っているフジテレビ株を自社株買いする方がずっと楽だったハズ。
でも、それを出来ずにTOBなんてしなければならなかったのは、自社株買いをすれば“議決権のある”株式数の減少と見なされて、フジテレビの外国人の所有株数が外資の所有制限の20%を超えてしまうから。
フジテレビの立場では、「本来そんな制限が無かったら、こんな問題なんて起きなかった」と言うのが案外本音かもしれないよ。
それより、政治家センセが株式を上場している私企業の株主を選別するような事を言うっておかしくない?
もし、何か言いたいのなら、特定の私人を指して言うのではなく、一般論として言いなさい。
毎日新聞の「自民内でライブドア批判、郵政論戦に飛び火」という記事を見ると、郵政民営化に絡んで、郵便事業がハゲタカ・ファンドに狙われると困ると考えているみたいだけどね。
そうねぇ。郵便も“通信事業”には違いないから、通信事業の外資規制をすれば多少は防げる?(笑)
でも、本当に規制したいなら、“通信、放送事業者は株式を上場してはいけない”としなきゃね。
そして、広告(スポンサー)も取ってはいけないとね。
株主でなくても、広告主、スポンサーという立場では、放送内容に口を挟む事も可能なんだよね。
って、実際、口を挟んでいるケースが沢山あるし(苦笑)
で、そんな事をされて、放送局って嬉しいのかなぁ。。。
もう一つの批判としては、立会い外取引での大量売買ね。。。
そもそも、東証が“立会い外取引”という取引制度を設置した時は、大量の株式売買で株価が乱高下をするのを防ぐと言うのも目的の1つだった。
と言う事は、当局がこの制度を認めた時点で、株の大量売買は“想定済み”のハズ。
今回は、経営権を握るほどの大量売買だったから、泡食っているのかもしれないけどね(笑)
でも、それを今更、“ルール違反”だなんて、後出しジャンケンだよね。
日本では株式買収によるM&Aって嫌われる傾向にある。
まるで乗っ取りのようだものね。
でも、ホリエモンって、フジテレビもニッポン放送も“乗っ取る”とは言っていない。
実際、彼が買収した会社で、買収直後に経営者の首を挿げ替えたり、社員をリストラしたものは無いと聞く。
だったら、普通に株を“所有した”に過ぎないんじゃないの?
株主にでもならないと、頭の堅いお歴々が“自分の話を聞いてくれない”と思っただけかもしれないよ。
って、私は別にホリエモンのファンでもないし、肩入れする必要な無いんだけどね(笑)
でも、東京三菱がUFJと合併する事で100店舗の削減、リストラをする事を考えると、ホリエモンの方が従業員にとってもありがたい経営者なのかもしれないよ(笑)
今回の取引が不透明だと言って、株式取得によるM&Aに否定的な人を見ると、東京三菱とUFJの合併の何処が“透明”なのか聞きたいと思う。
ああいう、密室で決める合併が“歓迎”されるもので、取引所を通した株式取得による買収が歓迎されないその理由を聞きたいと思う。
合併・買収される側の株主にとっては、どちらも不利益の可能性が高い。
でも、ある日突然、晴天の霹靂の様に合併を知らさせるのと、市場取引で両者の動きを見ながら投資家(株主)が判断できるのと、どちらが株主にとって不利益度合いが少ないのだろう?
ニッポン放送株大量取得 ライブドア株下落 調達分価値失うライブドア(東証マザーズ上場)の株価が下げ止まらない。十八日には前日比10%近く下落し、年初来安値を更新した。同社はニッポン放送株取得のため「修正条項付き転換社債型新株予約権付き社債」(MSCB)を発行、八百億円の資金を調達したが、十日に株価が下落に転じてからの約一週間で、調達額を上回る九百億円余り(時価総額)が消し飛び、既存株主の利益は大きく損なわれた。週明け以降の株価動向が注目されそうだ。
既存株主の利益って、該当の会社の株価だけですか?
ニッポン放送の株価は、先週は1時的に下げたけど、今はほぼ戻している。
ニッポン放送の株価が上がれば、ライブドアの資産は増えた事になる。
勿論借金も歩けど、借金を超えて資産価値が増えれば株主は損をしていないのでは?
未だ、株主の利益が守られているとはいえない状況だけど、ライブドアだけの株価で、株主利益云々は言えないんじゃないのと思う。
と思ったら、これ産経新聞の記事だった(笑)
そりゃ、ライブドアに不利なように書くよね。
この記事に煽られて、ライブドアの株価がますます下がるかもしれないものね(苦笑)
(そうなると、ますますリーマンの1人勝ち? 笑)
放送は国民のもの、マスメディアは公器ねぇ。。。
その言葉そのものには異論は無い。
でも、その中にいる人達って、マスメディア、報道機関、電波を私物化していない?
公器を“公器”と言いながら私物化しているのは誰なんだろうね。
敵対する相手を番組に出すのはNGで、敵対する相手を“公器”で叩くのはOKなのね。
彼らは自己矛盾を感じないのだろうか?(笑)
一度、総取替えした方が、マスコミは、その本来の姿を取り戻せるのかもしれないね。
Comments:2
- かしこ 2005年2月21日 15:50
株のことはさっぱりですが、、なんだかホリエモンの影にいる人たちが気になりますね。わたしが日記を読んでる方々は色々心配なこと書いてるんで・・。野球のときは応援してましたけど今回はノーです。産経は今のままであって欲しい。今日はお昼にチチエモンが登場してました.貧乏人かと思っていたらそうでもなかった。
- COO 2005年2月22日 00:13
影に居る人というと、村上氏ぐらいしか思いつかないのですが、
一部の人達は、江川詔子さんのインタビューに対するホリエモンの答えを読んで、
色々心配しているようですね。彼の言動を見る限り、産経新聞や正論を本気でなくするとは思えませんが、
どうなんでしょうね。
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