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まとまらないことをつらつらと。。。

今朝の新聞は、当然と言えば当然なのだけど、中国のデモの記事ばかり。

町村外相が李外相と会談を行ったが、当然のようにさしたる成果はない。
中国は相変わらず「悪いのは日本」と繰り返しているだけ。

でも、本当に悪いのは日本?
歴史認識にしたって、「南京大虐殺」を“捏造”して、繰り返し「日本は人でなしの国」と教育してきたのは中国。
日本を非難するために「歴史」を捏造した事は、「日本が悪い」のではなく、紛れも無く「中国が悪い」。

昨日の私のエントリーへのコメントで中国人の思想・発想の元に関する論文のが紹介された。
その論文では、君子(=国の指導者や役人)のイメージを高めるための嘘や隠匿は是というのが儒教の教えとあり、中国人はその教えに従っているとあった。
なるほど、中国共産党の指導部が体制を維持するための嘘は“是”と。
それって、中国では通用するかもしれないけど、国際社会じゃ通用しない。
論文を書いた人も「国際社会では通用しない」と書いていたけど、知識層でなくても多くの人がアメリカや日本にかなり留学している現在で「通用しない」と自覚する人がもっと居てもおかしくないと思うけどな。。。


最初は、中国政府への不満の捌け口として、“違法”とはならない反日運動があったのかもしれない。
中国では、「愛国無罪」というプラカードを掲げて反日運動をしている分には、とりあえず罪には問われないらしい。
と言うより、「愛国」が奨励されている。
で今度は、「愛国」合戦になった。
要するにデモに参加することで、自らの「愛国」意識を表明する雰囲気になったらしい。
そうなれば、純粋な若者はこぞって参加したとしても不思議ではない。

参加の動機が純粋ならば何をしても許される?
それは有り得ない。
何をしても許されるという雰囲気を作ったのは、デモの指導者でしょ。
勿論、群集心理によって、デモの指導者の思いを超えた結果になったとしても、人が群れれば行動は極端になるし、ヒステリーがヒステリーを呼んでヒステリーのエネルギーが際限なくなる事は今に始まった事ではなく、そこまで思いが及ばなかったとしたら、それはデモを指導した人たちの責任。
デモを指導したのは実質には中国政府なのだから、当然その責は中国政府にある。


それにしても、中国政府って、すっかり力がなくなった感じがする。
あれだけ情報統制をしていてもデモを抑える事が出来ない。
聞くところによると上海ではデモの主催者もデモを取りやめるつもりだったし、政府もデモの参加を止める様呼びかけてはいたらしい。
それなのに、民衆も公安も政府の呼びかけを無視して今回のデモを行ったらしい。
政府は、完全にコントロール力を失っている。

<町村外相>唐・前外相と会談、反日デモめぐり激しい応酬

また、唐氏が「08年の北京五輪を日本がボイコットするという話がある」とただしたのに対し、町村外相は「日本は北京五輪を支援する意欲を持っている」と否定するとともに「国際社会の中では整然と五輪が開かれるか心配する向きもある」と中国政府の姿勢をけん制した。
(毎日新聞) - 4月18日22時36分更新


町村外相が言うように、日本がボイコットするのではなく、世界が中国を危ぶんでいる。
国際社会は、デモでの暴挙をコントロールできず、許してしまう中国政府に不安を感じている。
今は、日本がスケープゴートになっているけど、いつ自国がスケープゴートにされるか、あるいは中国政府そのものが転覆してしまう危険を感じているに過ぎない。
勿論、中国政府も自覚はあるだろうけどね。
だからこそ、日本に譲歩する姿勢を見せられないのだろうしね。


唐家セン国務委員は町村外相に、「日本は歴史、台湾、東シナ海など敏感な問題での言行を慎んでほしい。」といったらしい。
でもそれって、日本だけが慎むのではなく、中国自身も慎まないとね。
日本にだって中国に反発を感じる国民は多くいるのだから。
今朝の新聞で、反日デモの記事の横に、こんな記事。

<町村外相>印パ首脳が共同声明「和平プロセス、後戻りできない」

【ニューデリー=山田剛】インドのシン首相と同国訪問中のムシャラフ・パキスタン大統領は18日、ニューデリーで両国間の民間・文化交流拡大や経済協力の強化などを盛り込んだ共同声明を発表した。声明は、一連の2国間協議や信頼醸成措置による印パ関係の改善を歓迎、カシミール問題の解決に向けて両国が誠意ある交渉を続けることを再確認し「和平プロセスを後戻りさせることはできない」と明記した。

 声明では停戦ラインに分断されたカシミール住民の親族相互訪問などのため、インド側プーンチとパキスタン側ラワラコットなどを結ぶ交通路の再開で一致。年内に両国の商業都市ムンバイ、カラチで相互に総領事館を再開することでも正式合意した。イラン産天然ガスをパキスタン経由でインドに輸出するパイプライン建設計画などを巡り、5月に印パ石油相会談を開くことも決めた。 (00:01)

国境問題で、長く紛争していたインドとパキスタン。
中国は政府延命の為に日本との国境問題を蒸し返し、インドは和平の為に国境問題を棚上げする。
紙面のつくりに意図を感じたのは私だけじゃないだろうな。。。

Comments:3

kennak 2005年4月19日 10:56

ちょっと面白い記事を見つけたので貼っておきます~

ご存知かもしれませんが・・・

中国が嫌われる7つの理由
http://www.geocities.jp/taiwan_assoc/bs01x25.html

オヤジ 2005年4月19日 12:33

もちろん中国もそうなのですが、世界中を見渡せば、人権や民主主義という観点で遅れている国がかなりありますね。
韓国だって、とても進んでいるとはいえない状況です。
よくネット上で、第二次世界大戦というか、大東亜戦争はアジア諸国の植民地支配からの独立に貢献したという考え方が見られますが、そういう考え方からすれば、今後の日本の役割としては、アジア諸国の真の民主化と弾圧されている人たちの人権を救済することに貢献すべきでしょうね。
近隣諸国との軋轢の中で、ただ単に右傾化したり、他国に対する偏見を助長するだけでは、日本が国連で常任理事国となる意味もないでしょう。
ここ最近のネット上の色々な意見を読みながら、ふとそんなことを思いました。(COOちゃんののエントリーに対するコメントというわけではないですよ)

COO 2005年4月20日 01:49

>kennakさん
 “中華思想”ですね。
 日本も江戸時代までは、かなり感化されていましたよね。
 中国(清)だけが文化国家で、西洋諸国は野蛮な人種。
 “南蛮”という言葉は、南の方の野蛮な国(人)という意味ですものね。

 ただ、中国は、4000年前からその精神思想の成長が止まっているように感じます。
 4000年前は、確かに中国の文明は進んでいたから周りが野蛮に思えたでしょうが
 周りはそれなりに成長しているのに、
 中国だけが、旧態依然としてるのでは、自ずと取り残されてしまいますよね。
 今、北京辺りに行っても、市街地をちょっと離れると
 日本の尺度で、近代とは言えない生活もあります。。。


>オヤジさん
 難しい議論ですが。。。
 民主主義が成熟しているとは言えない日本が、
 日本基準の“民主主義”をもって、他国の民主化を支援するというのは
 どうなのでしょう?

 実は私は、自分の価値観で“民主主義”を他国に押し付けるのは反対なのです。
 そういう意味で、アメリカによるイラク攻撃も反対していました。

 北朝鮮などは、日本基準で見ても“幸せ”とは言えないと思いますが、
 中国は国民が自ら選んで今のような体制を選択しました。
 植民地から解放されて、一度民主化された時、勿論民主化が成されたとは言いませんが、
 その途中で、国民が立ち上がって今の体制を選択したのです。
 中国国民が日本に「助けてくれ」と言っている訳ではない現在、
 日本の「民主化したほうがいい」との判断で民主化を押し付けるのは
 感心しないのです。
 中国以外の諸国も同じです。

 マレーシアは王国でまたイスラム教の国家ですがかなり民主化は進んでおり、
 マレーシアに住む女性もイスラムの国でありながら差別は感じていない人が多いようですし、
 インドネシアも、決して裕福な国ではありませんし、
 国内での不穏な動きはあるものの、国家に不満の無い人も多いです。
 そんなところに日本流の民主化を押し付けることは、返って迷惑でないかと。

 日本の右傾化は、逆説的ですが、ある部分、
 日本という国の体制への不満が出ているものだと思いますよ。

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