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友好が唯一の選択とな?

反日デモ 中国が規制 「友好唯一の選択」 李外相強調

 【北京19日井上裕之】中国共産党中央宣伝部などは十九日、北京の人民大会堂で、党、政府、軍の幹部ら三千五百人を集めた日中関係に関する情勢報告会を開催。反日デモが拡大する中、李肇星外相が両国の歴史摩擦などに触れつつ「日中友好が唯一の正しい選択だ」と両国関係改善の必要性を強調し「無許可デモなどには参加せず、社会の安定を保つべきだ」と促した。新華社電や中国中央テレビが伝えた。

 中国ではこれまでデモに関する報道はほとんど行われておらず、国営メディアを通じた全国への反日デモ抑制方針の明示は初めて。中国指導部はデモを愛国行動として容認し被害への謝罪、賠償を拒みつつ、過激行為の横行、日本側での反中感情の高まりに危機感を抱き、事態収拾に本格的に乗り出した格好だ。

 李外相は、日中両国の二千年の交流史を振り返り「中国も日本から多くを学んだ」と指摘。日本の対中侵略を経て国交正常化して以降は「政治、経済、文化、教育、民間往来の大きな進展が両国民に利益をもたらし、地域や世界の平和と発展にも重要な役割を発揮してきた」と述べた。

 他方、歴史、台湾問題をめぐる日本側の態度を批判し「近年は複雑な局面が生じた」としながらも「日本は重要な隣国。互いの利益は不可分であり、友好協力が両国国民の根本利益に合致する唯一の選択」と訴えた。

 また、戦略的な大局から胡錦濤政権が日中関係の改善、共同発展を目指している点や中国発展には法治や社会の安定維持が必要と強調。「党と政府が両国間の問題を適切に処理できると信じてほしい」とし「無許可デモには参加せず、愛国の情熱は仕事や勉学に振り向けるべきだ」と話した。

 報告会は緊急措置とみられ、異例の取り組み。指導部はデモの無軌道な拡大や国内不満層と連動した反政府運動への転化を強く警戒しているとみられる。背景にはネット社会で情報統制が取れない政府側の苦慮があり、デモが実際に沈静化するかどうかは微妙な面がある。今回の措置を受け、今後は胡政権の指導力が問われることになる。
(西日本新聞) - 4月20日2時17分更新


夕べ、こんな記事が出ていた
西日本新聞は、中国を報道する時に割と日本に都合のよい部分を強調する傾向があるから、本当のところどうなんだろう?と思っていたが、どうも本当の事らしい。

李肇星外交部長の中日関係情勢報告

中日関係を改善し発展させるには、歴史を正しく認識する必要がある。日本は侵略の歴史を直視し反省するという約束を行動によって果たし、関連問題を根本から適切に処理しなければならない。台湾問題は中国の核心的利益、中国の主権と領土の保全、13億中国人民の民族感情に関わる問題である。「ひとつの中国」原則の堅持は中日関係の政治的基礎だ。日本は約束を忠実に守るべきで、中国の主権を損ない、日本の国際的な支持を失うような事をしてはならない。

中国の人民は日本の人民に友好的な感情を抱いている。胡錦濤氏が総書記を努める新指導体制は先代の指導者が確立した対日善隣友好政策を全面的に継承した。原則を堅持し、友好を堅持し、中日関係の改善と発展のために多くの仕事をこなし、中日両国の平和共存と世々代々の友好、互恵協力、共同発展の必要性を何度も強調してきた。政府には国家の根本的利益に立ち、対日関係が直面する各種の問題を適切に処理する能力が完全にあることを、われわれは信じなければならない。われわれは法制意識を強め、冷静、理知的、合法かつ秩序ある形で自分の感情を表すべきだ。未許可のデモなどには参加せず、社会の安定に影響する事をしてはならない。
「人民網日本語版」2005年4月20日

中国では、インターネットの閲覧だけでなく、書き込みに対する規制も厳しい。
そんな中国で、日本向けの記事とは言え、こういった記事が堂々と掲載されるのだから、これは本当に中国政府からでた話なのだろう。
明確な謝罪でなくても、国内向けに「反日デモは国家の為にならない」と明確に意思表示した事は、謝罪と同じ意味を持つと言っていいんじゃないかなぁ。


全然関係ないけど、中国に住む日本人の友人からも聞いてはいたが、中国のネット規制の技術ってすごいのね。

巧妙な中国政府のネット検閲、米の調査で明らかに

 中国政府の検閲には多数の政府機関と数千人もの公務員や民間企業の従業員が関わっており、その範囲も、長距離にわたってデータを運ぶ基幹ネットワークから、多くの中国国民がインターネットにアクセスするネットカフェまで、あらゆるレベルに及ぶ。

 また、広範にわたる検閲活動により、中国政府によるフィルタリング・ツールはウェブ日記やブログといった新しい形態のメディアにも対応していることが明らかになったと、レポートは記している。


「ブロック」した事を知らせるのではなく、そもそも“無かった”事にしてしまうなんてね。。。
それじゃ、友人のように、「日本にこんなサイトがある」と予め知っていなければ、ブロックされている事には気づかない。
もっとも、Blog等、明確に自分が書いたと判る書き込みした内容が消されていれば、すぐに判っちゃうけどね(笑)


中国てアメリカの次、世界で2番目にネット人口が多い。
日本はアダルトサイトからネットが普及した側面があるけど、中国ってゲームから。
中国人の知り合いの何人もが、ネットゲームに夢中になっている。
私の知り合いに限れば、blogなどで意見を発信するなんて発想はあまり無いようなので、今の所あまり大きな問題になっていないのかもしれない。
でも、そのうち、中国でも個人が“自分の意見を発信”するようになったら、大きな問題になるかもね。
まぁ、技術というのはいずれ陳腐化してしまうもの。
規制する技術があっても、そのうちにはその規制を乗り越える技術が出てくる。
中国の人も、そのうちには自由にいろんな情報に接する機会も持てるだろうね。

日本では右系の意見を言うblogが多いらしい。
中国の国民が日本のそんなblogを読んだらどう思うのだろか?
「やっぱり、日本は右傾化教育をしている」と思うのか、「今まで知らなかったけど、中国人も日本人に嫌われるような事を多くしてきた」と思うのか。。。

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