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安全管理は企業だけの責任じゃない

<シュレッダー>「子供を想定せず」アイリスオーヤマ社長

 静岡市の女児(2)が今年3月、業務用シュレッダーで両手の指9本を切断した事故で、同機を製造・販売した大手生活用品会社「アイリスオーヤマ」(仙台市)の大山健太郎社長は23日、記者会見。「2歳の子供がいる環境(での使用)を想定していなかった。業務用シュレッダーと家庭用の垣根は低くなっており、深く反省している」と陳謝した。
 事故が起きたシュレッダーは、一度に裁断できる枚数を増やすため、紙投入口の幅を同社の従来の製品の約4ミリから業界最大クラスの約8ミリとした。安全対策は、取扱説明書と紙投入口横の注意事項を記した警告シールで十分と認識していた、という。
 同社は3月13日に女児の親から連絡を受けた後も、同機の出荷を今月9日まで続けていた。約5カ月以上公表しなかった理由について大山社長は、「7月に経済産業省から、他社製品で同じような事故が起きたと知らされるまで、非常にまれなケースと考えていた。また、紙投入口の部品改良と無償交換用の在庫備蓄に時間を要した」と釈明。「メーカーとして広報に認識の甘さがあった」と述べた。【比嘉洋】
 ◇「明確な安全基準業界で作成必要」
 シュレッダーメーカー最大手の「明光商会」(東京都千代田区、藤島暢夫社長)は、家庭用のものは投入口の幅が最小で3.2ミリ、カッターまでの距離は47ミリあり、子どもの指が入らない構造。機種によって投入口からカッターを離したり、安全装置をつけるなどしている。これまでに同社の製品で事故は起きていない。藤島社長は「業界に明確な安全基準を作るべきだ。最近は中国製のものが輸入されており、安全をチェックする体制も必要」と話している。
 文具・紙製品大手の「ナカバヤシ」(大阪市中央区)では、0~3歳の幼児の指に見立てた金属棒(直径5.6ミリ、長さ44ミリ)を紙の投入口に置きテストしている。これまでに事故の報告もないという。【奥山智己】
(毎日新聞) - 8月23日22時56分更新

別の記事では、指を巻き込まれた幼児は9人で、中には指を9本切断した子もいるとか。
本当に痛ましい事故だと思う。

シュレッダーって、ある程度以上の厚さの紙を受け付けないように出来ている。
そういう意味では、大人の指は入らない。
指が細く、柔らかい幼児だからこその事故なのだろう。
今回の事件を受けた経済産業省の指導の結果、メーカー側が改善が可能というのだから、今後はより安全性が高まるのだろうと思う。

でもね。。。
聞くところによると、これらの機種って家庭用というより業務用。
業務用であれば当然大人が使うことを想定していて、投入できる紙の枚数も多いはず。
メーカーが業務用と家庭用って分けているのは、処理できる量の違いもあるだろうけど、処理できる量に比例して安全性も違うと言っているんじゃないのかな。。。
シュレッダーの歯に指を突っ込む大人はいないと思うけど、好奇心の強い子供は当然するよ。
私も子供の頃は回っている扇風機に指を入れて遊んだもの(^^ゞ


最近、大人が這って「赤ちゃん目線で危険物を確認している」というCMがあるけど、大人も家庭内の危険物にもう少し関心を払った方がいい。
包丁が危ないからといって、包丁にガードをつけて切れにくくする人は居ない。
包丁や鋏など、年齢相応に子供に危険なものを手の届かない処に置いているはずよね。
道具の危険性を解る年頃の子供への安全な使い方を教えるのが親の務めだとは思うけど、危険なものを危険と解らない子供の手に届く処におかない事も親としての最低限の安全管理じゃないだろうか。
家庭なら、コンセントを抜いておくとか、簡単に起動できないようにする智恵もあるだろうに。。。

Comments:2

まる 2006年8月27日 00:23

指が挟まれた機種はSCA―410Dって言うオフィス向けみたいですね。
一度の処理枚数を増やすために、開口部を8mmに広げていた様だ。
8mmと言うとかなりなもので、大人の指でも注意して使用してないと事故(切断は無いにしても)が起こりうる広さだと思います。
しかし、事務機器と言うと昔は、それなりのお店経由での購入でしたが、いまやネットオークション等で気楽に買えてしまう時代。
メーカーが業務用と思って設計していても、そう言う認識の無い一般家庭に流れ込んでしまうのが怖いですね。
更には、アイリスオーヤマと言うとガーデニングや日曜大工品で一般家庭にも名前が親しまれていて家庭向けの商品のイメージが浸透しているから、業務用とかの認識はまるっきり無いんでしょうね。
ま、大人も幼児化しているので、そんな大人でも間違いが無い設計が一番だと思いますがね(笑)

しかし、不注意でわが子の指を9本も失わせてしまった親。
子供のも心の傷も、そうだけど、、、親の後悔の念。
なんとも言葉では表現できませんね。
子供が小さい間は、危険性があるものはやりすぎと言われても排除するしか方法が無いですから、親がやるしかないのに。。。

COO 2006年8月27日 15:34

>まるさん
 ウチのシュレッダーは葉書に宛名シールが貼ってあるだけで処理できない程のものですが、
 家庭で使うものでもせめて葉書1枚くらいは処理して欲しいものです(笑)
 最近は、処理量の多さが好まれて、業務用のシュレッダーを個人で買う人も多いとか。
 業務用のシュレッダーだと、ホチキス程度なら金属でも裁断してしまいますから、
 威力はかなりですね。

 事故は痛ましく、親御さんの後悔はいくばくかと思いますが、
 家庭での安全は親が管理するしかありません。
 シュレッダーに限らず、
 小さな子供には、洗濯機に落ちてしまったり、残り湯の入ったお風呂に落ちて溺死する事故もありますし、
 ボトルのキャップを飲み込んで窒息死する事故もあります。
 後悔せずに済むように、
 小さなお子さんのいる家庭では、家庭内の危険箇所を今一度確認する必要がありそうですね。

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