- 2006年11月10日
- 01.時事寸評
izaの「コラム」に、「【コラム・風】テレビ番組、いじめ助長」という記事があった。
記事というのは正確ではなく、コラムなんだけどね。
【コラム・風】テレビ番組、いじめ助長いじめ問題を取り上げる報道へのメールやお手紙を紹介したところ、「テレビ番組がいじめを助長している」という厳しいご意見をいただいた。
《テレビドラマで簡単に人を殺したり、バラエティー番組で人をばかにしたり、たたいたりなどいじめを助長する内容が大変多いと思います》というのは、公立中学の男性教頭だ。
《このようなメディアの責任はどう感じているのか聞きたいと思います。そういう検証はしないのでしょうか》
また、50代の男性も、子供へのテレビ番組の影響を心配している。
《ゴールデンタイムにたくさんのバラエティー番組があるが、大半は1人をターゲットにして笑いものにするような内容で、いじめを笑いのネタにしているのではないか。多くの子供がテレビを見ており、影響は大きい。子供も罪悪感を失ってしまうだろう》
男性はテレビ界全体に違和感を覚えている。
《そのような番組と同じテレビ局のニュース番組で、キャスターがしたり顔で『いじめは社会問題だ』などと取り上げているが、そんな番組をやめることの方が重要だ。そのあたりも考えるべきではないか》
過熱するいじめ報道にも、苦言をいただいた。
《自分の子供たちは、『報道に刺激を受けて連鎖的に自殺者が出てしまうのではないか』と心配しています。連鎖反応への不安を語る同世代の子供たちの思いをよく考えて報道してください》というのは中学1、3年と小学3年の3人の子供を持つ親御さんだ。
大阪市内の40代の女性も《報道があるたび連鎖のように自殺が続く。その昔のアイドルの後追い自殺を思いだします。思春期の独特の反応のような気がします》と心配を隠せない。
一方、冒頭の男性教頭は、自殺に追い込んだ子供たちに関する報道を求める意見を否定する。
《加害者は学校に登校し、日常生活を送っています。その子供たちは針のむしろだと思います。つまり、人を死に追い込んだというレッテルがはられています。あるキャスターが正義の味方のごとく『実名が知られても仕方ない』と叫んでましたが、私には理解できません》(海)
11/07 18:17 更新
このコラムへ寄せられたTrackbackの中には、「親に責任を負わせるな」という意見がいくつか見受けられた。
勿論、ストレートに「子供のイジメには、親に責任はない」と書いている訳ではないけど、この記事への反発として「親の(イジメる子供を作らないための)躾には限界がある」だとか、「子供は親のいう事なんて聞かないのだから、(イジメをしなように)学校が躾すべき」などという意見が散見された。
う~ん。。。
どうなんだろうね。
前にイジメ問題でこのblogに「苛める側の子供の親は子供がイジメに加担している事に無関心」というエントリーを書いた時に、
「(イジメを受けた)子供の自殺を留めるのは親の力」
というコメントをくれた人があった。
本当に子供の自殺を止めるのは親の力が大きいだろうと思う。
でも、同じように、苛める子供を作らないのも親の力だと思うのよね。。。
学校の教師と親って、どちらが子供に対する影響力が大きいのだろうね?
確かに、成長期のある時期、親のいう事を素直に聞けなくて他人のいう事の方が素直に聞ける時期もある。
でも、仮に中学2年生の子供を例にとった場合、たった1年か2年程度を学校で担当しただけの教師と14年も身近で生活を共にした親のどちらが子供に対する影響力が大きいというのだろうか。
親は自らの14年より教師の1年の方が重みがあると言うのだろうか?
さらに、短ければ1年、長くても3年(小学校なら6年だね)しか関わりのない子供に教師がどれ程の責任を負えるというのか?
いや、子供の親より人生経験が浅いかもしれない教師にそこまで信頼を寄せられるのは教師が立派なのだとは思うけど、それでも赤の他人の教師にそういう責任を負わせられるのか?
いやいや、そういう親御さんって往々にして「あの教師はダメ」と子供の前で言っていない?
そんなダメ教師に子供を“完全に”任せているというのか?
それって、なんだか親の責任放棄に見えるのよ。
確かに子供は親に心配をかけたくない余りに学校での出来事を話さないかもしれない。
確かに子供は家にいるより学校にいる時間の方が長いかもしれない。
でもそれでも、子供の将来に責任を持てるのって親だけなんじゃないの?
「親なんだから子供の事は何でも解っている」という親にはその過信を指摘したくなるけど、「親に躾の責任を負わせるのは学校(教師)の責任放棄」という親には自身の責任放棄を指摘したくなる(^_^;
【コラム・風】では学校で教頭をしている男性がテレビ番組にクレームをつけた話が紹介されているが、有害図書や有害テレビ番組については、「有害だから」と子供から遠ざける事が本当にいいのだろうか?と思う。
遠ざけるのではなく、「何故ダメなのか」を教える教材とすればいいんじゃないの?と思う。
お笑い系のバラエティでは、誰かをターゲットとして他の出演者の“イジメ”に近いような言動で視聴者を笑わせようとしている。
それを、「ここは笑うべきところではない」と教えるのは親だけでしょ?
一緒に笑っていれば、子供はそういう事を“常識”として日常の生活に取り入れる。
それが“常識”でもないし、“日常”でもないと教えるのは親の役目でしょう?
私は「渡る世間は~」と言うドラマが嫌い。
出演者に嫌いな俳優がいるのもあるし、そもそも連続ドラマが嫌いというのもあるけど、ドラマのストーリーにある姑による嫁イジメのような構図が観ていて不愉快なのよね。
でも、これを不愉快と感じるなら、何故“不愉快”なのかを教えるのは親なのでは?と思う。
そんな“イジメ”を“良し”とするのも親だよね。
話が少し逸れてしまったけど、親にしても、教師にしても、責任を自分以外の誰かに求めようとする姿を子供に見せる事こそが、子供のイジメを助長し、自殺を誘引しているような気がするのよね。
そういえば、伊吹文科大臣の「誰にもいえないのなら私に言ってほしい。でも(便乗しての)悪戯は止めて」という言葉の「悪戯は止めて」の部分だけ切り出して、「これでは大臣に相談するなと言っているに等しい」と書かれているblogもあった。
そこまで曲解しなくても。。。と思ったら同じように感じる人がいてコメントが書き込まれていたけど、その返信に「最初の手紙を公表した時点で悪戯があるのは想定できたハズなのだから、悪戯の手紙であっても拒否するのはおかしい」とあった。
でもねぇ。。。
文科省に寄せられた手紙の事実確認に手間取って、もしその人のお子さんが自殺してしまったとしたら、この人は同じ事を言えるだろうか?
自分の子供の手紙が他の手紙に埋もれてしまった事を受け入れられるのだろうか?
でも、こういう人って、往々にして、自分の子供の手紙が一番最初に処理されなかった事に文句をいうのよね。。。
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Comments:3
- BlogPetのQooQoo 2006年11月12日 11:55
厳しいバラエティー番組とかを放棄したいつもりだった。
- kuraki 2006年11月12日 23:07
どうもお久しぶりです。
「親に責任を負わせるな」ってのはやっぱり僕もおかしいと思います。
それじゃ子供がしでかしたことは誰が責任とるの?子供自身が責任をとるの??
子供がもう成人して…ってことであれば子供が責任をとればいいと思いますが、子供が未成年の場合は、親として子供を全うに育て上げるための責任が伴うものだと思います。
- COO 2006年11月13日 00:02
>kurakiさん
お久しぶりですね。
ちょうど今日、私もkurakiさんの美味しそうなブログを拝見しました。
(コメントは残しませんでしたが。。。(^^ゞ )子育て奮闘中のkurakiさんの言葉は重いですね。
私も、責任能力のない子供がした事に対する責任は親御さんにあると思うし、
それは当然子供を“犯罪者”や“犯罪者予備軍”にしない責任につながると思います。
親が、「親に責任を負わせるな」というような態度であれば、
子供もそれを自分に対する“真剣身のなさ”というような感じを抱くでしょうし、
そういった親のいう事(=躾)は聞かなくなるのでしょうね。。。
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