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談合なんて無理な業界

2005年5月26日
02.経済

“社会的”になりつつあるインターネット――ソーシャル・ネットの将来性と課題と題して、日経IT ProがSNSを取り上げている。

“社会的”になりつつあるインターネット――ソーシャル・ネットの将来性と課題
　世界中の誰とでも通信できるネットワーク――。見ず知らずの人と意見を交換し，世界中に友達ができるネットワーク――。どんな情報でも探し出せば見つかる図書館のようなもの――。匿名で自分の意見を大声で言える場――。多かれ少なかれ，このように「インターネット＝オープン」または「インターネット＝匿名性」という印象を持っているユーザーが多いのではないだろうか。

　そんな中，こうしたインターネットの印象とは180度異なるコンセプトを打ち出してユーザーを増やしつつあるサービスがある。それは，ソーシャル・ネットワーク・サービス（SNS）と呼ばれるものだ。

日経の記事自体はさほど目新しいものではない。
ただ、SNSのビジネスモデルについて触れた点が私の目を引いた。

昨日の記事で取り上げたフレマは、SNSが事業として収益を上げるものにならなかったのが閉鎖の大きな理由だ。
SNSで国内最大手のmixiは62万人のユーザを抱えるが、この運営会社のイー･マーキュリーは、SNS単体での事業収益を目指しているわけではない。
今年から導入したプレミアム会員という有料会員制度によって単体でも黒字にはなっているようだけどね。

イー･マーキュリーの笠原社長がどこかで話した事を伝え聞くところによると、イー･マキューリーの本業である“職業紹介”事業のためのネットワークが欲しかったらしい。
SNSという目新しいかたちのサービスに会員を集めて自社の職業紹介の広告を見せる。
その広告を見た人が転職･就職相談をしたり、また求人相談をする。
SNSは、本業のサポートをするサポートとして位置づけられている。
そういった事情、ビジネスモデルなら、数の拡大が必要なのが解るよね。

一方、SNSの特性を活かし、数の拡大を執拗としないサービスも存在するらしい。
私は所属した事はないが、業種･業界に特化したSNSがある。
有名なのは医療関係。
その全てがそうだとは思わないけど、業界団体や業界に利害関係があるような企業が情報提供や人的ネットワークを構築する場としてこういったサービスを提供する事は有益だと思う。

フレマは、そもそもどんなプランを描いてSNSを始めたのか。
ただ、“米人のすなるSNSといふものを、和人の私もしてみんとてすなり”と思ったのかしら？
だとしたら、そんな思いつきに振り回わされるユーザーはいい迷惑。
まぁ、ユーザはそれぞれ楽しんだのだから、一方的に“迷惑”とは言えないのだけどね(^^;

何事につけ優勝劣敗は常。
そｓｈて、ITというインフラ。
10年前はまるで無限の金脈の様に見えた。
いや、今もまだ見える。
色々な人が金脈を探してあちこちを掘る。
首尾よく金脈を見つける人（会社）と見つけられない人（会社）が出てくるのもまた必然。
みんな同じように勝てるとしたら、そこには競争ではなく“談合”があるって事だものね。
IT業界は新興業種だけに、どこぞと違って談合なんて無理な業界。
そういう意味では、透明な業界なんだな。

Comments:2

ヨシムラさん 2005年6月 1日 23:45

IT業界の透明性。

自分自身がその業界に居るせいか、言葉にすると「？」と感じる。でもまたそれとは反対に、オープンで進めて行かないと誰も付いて来ないという感触もある。どーもまだIT業界は未成熟なもんだから、業態と仕事そのものとが比例していないとウマく行く余地が少ない。もっと平たく言うと、本音と建前が乖離し過ぎるとウマく行かない。そこが稼げないところでもあるのだけれど。

COO 2005年6月 2日 02:08

確かに～(笑)＜言葉にすると「？」と感じる。
実はこの記事、酔っ払って書いていて、UPした翌朝読んで？と思った(笑)
でも、同時に私って、普段、こんな風に考えているのね～とも(^^;

実際問題として、コンペに参加する企業同士が結果として協業を組むことはあるけど、
会社によってそれぞれ“単価”も違うから、お客さんの方が「この仕事は幾ら」という
かなり正確な感触を持っている事が多いのよね。。。

おっしゃるとおり、業界が未熟なせいもあって、
技術面でも各社各様、レベルもばらばら。
技術が成熟している業界なら、技術･品質レベルと価格もおおよそ一定の基準をクリアしている。
でも、技術や品質レベルが各社各様で異なる場合は、
談合して価格を抑えたところで、お客さんは品質の良いところに向かうので、
“談合”の意味がなくなっちゃうのよね。。。

IT業界って、なんとなく“職人”だと思いません？