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冥福を祈る

土俵際の魔術師と評され、歴代最高の大関在位50場所という記録を持ち、当時の相撲取りとしては甘いマスクで男性だけでなく女性のファンも多かった二子山親方(元大関 貴ノ花)が亡くなった。

現役時代は、小柄で軽量力士ながら腰の強い、粘りのある相撲に人気があった。
いや、小さい貴ノ花が、身体がよく力強い北の湖を投げた相撲などは、見ていて爽快だった。
当時は身体に恵まれた北の湖がヒールに見えたもの。。。
貴ノ花の相撲は華麗だった。


人生に於ける良いことと悪いことのプラスマイナスはゼロだと言われるが。。。

土俵の鬼と言われ、22歳違いの実の兄(初代若乃花)の下に弟子入りしてからの相撲人生は、角界のプリンスと言われた表面の華やかさから窺い知れない厳しいものだったらしい。
厳しい親方への不満が、弟弟子である貴ノ花に向けられ、同門の力士による虐めもあったらしい。
でも、その経験が、後の藤島部屋に活かされ、若貴両横綱を始め、貴ノ浪、貴闘力、安芸の島他数々の関取を育てた。
それでも、この人の人生はプラスマイナスゼロなのか?

長く大関に甘んじた事は、決して本意ではなかっただろう。
身体が小さく、一見した力強さとは程遠かった。
そのハンディを腰や筋肉の強さでカバーしていた。
若すぎる死は、その無理が祟ったのか?

自身が果たせなかった史上初の兄弟横綱を自らの息子たちで実現するもつかの間、女性関係や兄弟不仲など息子たちの不祥事が次々と明らかになる。
晩年は自身の離婚も経験する。
親としても師匠としても気の休まる暇はなかっただろうし、その心労はいかばかりなものか。


今はただ、安からなる事を望む。
他人の80年にも匹敵するかもしれない、短くも濃かった55年を全うした二子山親方の冥福をお祈りする。

Comments:4

ヨシムラさん 2005年6月 3日 02:29

ワシがあと20年で彼が味わった栄光と挫折を体験できるのか?やりたいとも思うし、身を引きたいとも思う。貴乃花関が全盛のころは、何しろバカみたいに強い北の湖関がいて、いつもその陰に甘んじる役割だった。でも人気という意味では群を抜いていたと思う。野球で言うと長島的な人生だね。

せがれ二人の不仲が取りざたされているけれども、今日喪主を努めたお兄ちゃんの挨拶はホンモノだったのだと思う。親はいつまでも親だし、子はいつまでも子だ。ワシもそろそろ両親の人生の結末を考えてやらないとならない時期になった。角界で頂点を極めたはずのお兄ちゃんが感極まるシーン、あれはホンモノだったと信じたい。

COO 2005年6月 3日 09:23

私も、昨日のお兄ちゃんの挨拶は、
弟子としても、息子としても、本物だったと思いますよ。

貴ノ花は、人気だけでなく、本当にいい力士だったと思います。

昨日の(ゴシップ)ニュースでは、母親のお墨付きを得たせいか
貴乃花親方の人間性を問うものがいくつか見られました。
二子山親方も、こういうことは本意ではなかったでしょうに。。。

まる 2005年6月 5日 20:36

貴乃花親方はやっぱり、相撲だけではなくもう少し経験をした方が良いのではないかと思います。
彼は、相撲の王道(あるなら)を目指していると思うのですが、それがまりにも自覚的で王道ってそんな浅いもんなのかな?と思ってしまいます。
つまりは、意識して目指して獲得できるものなのか?と事なんですが、、、、
相撲道を究めて行って、結果としてその人の相撲面だけではなく人間性も含めて、皆からそう認められる類のものじゃないか、、、と素人ながら感じます。
兄の批判の時もそうでしたが、清濁併せ呑むような度量の広さを彼からは感じないですね。
兄の挨拶の際の、貴乃花親方のあの態度は、彼にすれば認めないと言う意思表示なのかもしれませんが、人間としての度量が狭いなぁ~、未成熟だなぁ~と言う印象を受けました。
認めないけれど、受け入れる。認めないけれど、許す。
は、まだ無理ですかね。

彼の現役時代の努力は認めますが、それだけでは世の中廻っていないことに早く気が付く年齢になればいいですね。

素朴な感想ですが(笑)

COO 2005年6月 5日 23:28

そうですね。

以前は、横綱の条件に“人格”という項目もあったと聞きますが、
そういう意味では、貴乃花親方の人格は未だ未成熟といえるのかもしれませんね。

現役時代の貴乃花親方は、相撲のことだけを考え、
生活の全てが“相撲”だったのかもしれません。
でも、お兄ちゃんは、相撲以外にも“世界”があって、
それが貴乃花親方にとって、うらやましかったのか好ましいものではなかったのでしょうね。

ただ、もういい年をした“大人”なのだから、
せめて他人の前で取り繕うぐらいの良識はあって欲しかったですね。
他人の前でも頑なだったことが、
(未だバッシングとは言えないのでしょうが)貴乃花親方批判に繋がっているように感じます。

貴乃花親方をかばう人が、それ(今回の貴乃花親方の主張)は相撲界の常識を守ったというのを聞きます。
でもねぇ。。。
相撲界の“常識”が世間の常識と違うというのも、ヘンな話に思えます。

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