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Public? List?

東証がカネボウの上場廃止を決めた。
既に昨日から上場廃止の噂は飛んでいて、新聞の夕刊でもほぼ“確定情報”として報道されていた。
カネボウについては産業再生機構が上場維持を東証に依頼、期待していたのだけど、個人的には上場廃止は当然だと思う。

5年間で2000億円もの粉飾決算。
決算を粉飾されたら、一般投資家は何を根拠に投資をすれば良いの?
東証が、カネボウは投資家に適切な情報開示をしなかったのだから投資対象として適切ではないと判断したのは、当たり前だと思う。
なのに、何故、金融庁が口出しするのかなぁ。。。

産業再生機構が、企業再生のために上場が必要と考えることは判らなくも無い。
でも、金融庁が口出しすることではない。
金融庁だって、一般投資家サイドに立った判断をするならば、適切な決算報告をしないカネボウに対してそれなりの制裁措置を取るべきなんじゃないの?

制裁措置を取らないのもお役所仕事?
大きな企業が潰れるのは困る?
利権に関わる?

上場廃止が一般投資家に不利益になるなんて事は詭弁に過ぎない。
カネボウなんて、“上場廃止”含みの監理ポストに移されて久しいのだから。

大きな企業が潰れるのは、社会不安を起こしやすい。
でも、企業規模の大小で適用する“法”を変えるというのは、“法”や官庁そのものの信頼性を損なう。
東証は、“市場”の信頼性を損なわない為に今回の判断をしただけのこと。
自らの信頼性の維持のために、適正と思われる措置をした。
寧ろ、金融庁が対象企業の企業規模の大小で、その判断に口を挟むのは見苦しい。
本当に国民の事を考えるならば、本当に自らが社会から信頼を得る事を考えるならば、相手によって対応を変えるというのは間違い。
お役所、特に金融庁は、本当に国民の信頼を得たいなら、そのことにそろそろ気が付いてもいい頃だと思うんだけどなぁ。。。
未だ「大手(銀)行は潰さない」と言ったまま成長していないのかな?
あれから何年経ったのだろう?

しかしなぁ。。。
株式上場が一種のステータスなのは判る。
でも、よく言われる日本の“大学入学”と同じで、入るときにだけ関所が厳しくて、入ってしまえば関所フリーでいいの?
監査法人でさえ「適正」といえない決算書を公表する会社の上場維持させようとする人(組織)の厚顔ぶりが我慢ならない。
でも、それ以上に「株式上場」が“企業価値”と誤認されているのが我慢ならない。
フジテレビのように(オーナーからの)会社乗っ取りの手段として株式上場したり、西武鉄道のように“相続”の為に株式上場したり、日本では株式上場がgo publicではなく、単なるlistedなのかなぁ。。。
“go public”なのであれば、公共性を損なう振る舞いをする企業を躊躇無く上場廃止にするべきだし、“listed”なら、取引所がlistedされた企業のランキングをすればいい。
“同じ基準”で評価されない企業が並ぶりストは一般投資家には害になるだけで、何の判断基準も示さないと思うんだけどなぁ。。。

Comments:2

彩庵 2005年5月15日 23:23

金融庁は、銀行の債権に関しても口出ししますからね。
債権評価での自己査定に対する金融庁検査自体が本来はおかしいと感じますねぇ・・・

COO 2005年5月16日 00:01

債権評価は本来は銀行が独自基準で判断すべきことだと、私も思います。
その評価に対して金融庁が不満があるなら、例えばS&Pでやっているような“評価”を金融庁が独自でして、
それこそリストすればいいと思うのですが。。。

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