Home > 01.時事寸評 > 時代の変化に対応したからこその2600年

時代の変化に対応したからこその2600年

2006年2月 6日
01.時事寸評

友人のblogで皇室典範改正問題について「なぜ、今見直しを？」という疑問が書かれていた。
私はむしろ“今じゃないと”と思っているのだけど、彼女は今皇室典範を改正する事によって「男の子を産めないせいだ」と雅子妃が自分を責めるのではないかと言う。
それも尤もな意見だと思う。
でも。。。

私は、戦後に憲法が変わって象徴天皇になった後の天皇家の後継者である現皇太子でさえ3歳から“帝王学”を学んでいたと言う事を聞くと、今、愛子内親王が“後継者”としての準備をしなければこの後彼女が天皇になる事はないと言う意味、“今”しかタイミングはないと思う。
今、あるいは今後1～2年の内に愛子内親王が“（天皇になる）準備”を始めないということは、現皇太子の後は愛子内親王以外の誰かが天皇になると言う事で、雅子妃に男の子を産ませるか、旧宮家に後継を託すしかない。
それは、男の子を産むまで雅子妃に“男の子を産む”プレッシャーを与える事になる。
あ、一部週刊誌で言われている、皇太子を雅子妃と離婚させて、別のお妃を迎えるというのも選択肢のひとつね。
でも、どの選択肢も雅子妃にはプレッシャーなんじゃないの？と思う。

お正月に実家に帰った時にも天皇の後継問題が話題になった。
場末の家庭でも話題になり、私の父や母までがそれぞれに意見を持つほどにこの問題は国民的な関心が高いのだろう。
父は、「女系天皇を云々したって実際問題として現天皇家には女性のお子様しかいない。旧宮家を天皇にしてもありがたみは薄い。男系にこだわるのは天皇制の廃止を目論むモノ」と私と同じ意見。
今までこの問題に関しては父と議論を交わした事はなかったけど、私はこの人のモノの考え方が染み付いているとうか、刷り込みなのね。。。と思った(笑)
日本は歴史的にみても社会的地位は男系で継承しているから、男系が途絶えたらそこで“お家断絶”。
多分、このまま“お家断絶”を望んでいる男系支持者の方が、“女系にしても天皇家存続”を思う私より合理的なのだと思う。

母は、「でも、愛子様ってダウン症らしいね」と週刊誌ネタを披露。
私はダウン症に関しては詳しくない。
ただ、染色体が多くの人より1つ多い染色体異常が原因でおきる障害で、高齢出産で生まれた子供に多いと聞く程度。
私が子供の頃は、ダウン症は23番目の染色体、一般に性染色体と言われる染色体がXY（男性）でもXX（女性）でもなくてXXYなのだと言われていた。
本当は特定の染色体の異常と言うわけではないのらしいけどね。
で、母の「ダウン症らしい」という話を聞いた時には、男系天皇にこだわる人たちが“Y染色体の継承”にこだわっているところから出てきた話なのかな？と思っていた。

それにしても、マスコミが無責任にこんな話を書き立てるなんて。。。
これって、男の子を産まなかった事だけでなく、障害児を産むリスクが高くなるまで子供を産まなかった事でも雅子妃を責める事になる。
“皇太子妃”はあくまでも“（男の）子供を産む道具”と考える人にとっては男の子を産んで“当然”なのだろうけど、皇太子妃であっても女性は子供を産む道具ではないと思うのだけど？

でもね、愛子内親王が本当にダウン症だとしてそれが高齢出産によるものだとしたら、雅子妃はこの後子供を産むことに不安を持つのでは？
普通の家庭ではなく、国民から注目される家庭で、高齢出産のリスクを抱えての出産を迷うのでは？

それでも尚、国民は“男の子”という愛子内親王とは別の子供を望むの？
それとも、天皇家に男の子を産ませるために生贄として新しい妃を用意すると言うの？
天皇家の“離婚”は天皇家が国民の象徴と言う意味ではちょっと有難くない事だけど、男系継承の伝統を汚すものでもなんでもないものね。

「男の子だろうが女の子だろうが初めに生まれてきた子供が後継者になる。」
これが、現代にあった後継者の決め方だと思う。
そして、雅子妃に最も負担の少ない方法だと思う。
だからこそ、天皇家に頻繁に出入りしている人たちを含めた有識者会議でそういった結論がでたのだろうと思う。

女系の天皇制への変換を“2600年の伝統を変える”と大袈裟に言う人がいるけど、天皇家だって、2600年の間、その存在意義や立ち位置を全く変えなかった訳ではない。
その立ち位置については、最初はシャーマン（神の言葉を伝える人）だったのが、ある時期から国民統合の象徴になって、さらに明治になって神になり、今はまた神ではなく日本国民の象徴になっている。
そんな変化を経験してきた天皇家の存在意義を“2600年の男系の血の伝統”に求める向きもある。
でもね、天皇が神になった明治以前の2500年の間に2度の血の断絶があった家系に、“2600年の血の伝統”というのも違う気がするし、国民が天皇家に感じる思いは、日本に住む家族で唯一“男系”で家族をつないできたからなの？とも思う。

天皇が国民の象徴であれば、それにふさわしい変化があってもイイと思うよ。
時代の変化に対応したからこその2600年なんじゃないのかなぁ。。。
って、女系が実現するのは100年ぐらい先の話で、そのとき愛子内親王がダレと結婚しているか解らないものね。
もしかして、旧皇族ではなくても男系で神武天皇の“血”を継いでいる人かもしれないしね。

余談だけど。。。
“男系”に拘っている旧竹田宮家の末裔が自分のことを「明治天皇の玄孫」というのは、ちょっとね。。。(苦笑)
彼は、女系で系譜をたどると明治天皇の玄孫だけど、男系で系譜をたどると明治天皇とは殆ど他人。
系譜に箔をつけるために自らを“女系”の系譜で宣伝しているのに、“男系”を云々するのはねぇ。。。(^_^;

“なんだかなぁ。。。”ついでに言えば、男系天皇を支持する人は女系天皇を支持する人を「女系の意味を解っているのか？」と言うけど、馬鹿にしすぎ。
私でも、純ちゃんはよく解っていないと思うけどね(笑)

少なくとも、“女性天皇”を踏み越えて“女系天皇”を支持している人は、“女系”の意味をしっていると思うよ。
自分たちだけが危機感を持っているという勘違いもいい加減にしてほしいものだわ。

Comments:6

tobby 2006年2月 7日 21:44

確かに帝王学は３歳からと、私もききました。
ダウン症の話は初耳。
雅子様の心労はそこからもあるのかな～？

私はこれだけ歴史ある天皇家を無くす事は
もったいないと思います。
教育のタイミングを考えるなら　確かに今なんでしょうけど
現在でも　３歳から始めなければいないような学問なのかな、
とも思ったり。
今日は紀子様のご懐妊のニュースが。（号外でてましたね。）
これも、また　タイミングがいいのか悪いのか・・・・

COO 2006年2月 7日 22:16

＞tobbyさん
　ダウン症が本当の話であっても、単なる噂に過ぎないものであっても
　世間でそういった話題が出るところが雅子妃のご心労の元のひとつなのではないかと思います。

　確かに、“帝王学”といって、いまどき3歳から始める必要があるのか否かという疑問はありますよね。
　私もそう思います。

　ただ、“跡継ぎ”問題がなくなれば、雅子妃も多少は負担はへるのではないかと思うのよね。。。

　紀子妃のご懐妊のニュースは、タイミング的には、意図を感じます。
　どちらに有利かというのは別としてね。。。

かしこ 2006年2月 9日 08:24

愛子様はダウン症ではないと思います。いくら軽くても特徴ある顔つきは現れると思うので･･。

雅子妃はプレッシャーを感じておられるかどうか･･そんなお気持ちもないかもしれませんね。普通の夫婦ならとっくに離婚かもしれません。皇太子妃でありながら余り大事にされているように見えませんし。。諸悪の根源は美智子様だと思っております。

COO 2006年2月 9日 23:50

＞かしこさん
　確かに、愛子内親王はダウン症の特徴的な顔つきではないですね。
　こういった噂が出るのは、男系論者のいうY染色体対策なのでしょうかねぇ。。。

　離婚もままならない雅子妃はお気の毒ですね。
　美智子妃も東宮妃であった頃から今でも、宮中でも大事にされていないようですね。
　やはり、男系を支持される方は、
　三笠宮のおっしゃるように、民間人だった美智子妃を皇后“陛下”と呼ぶのに抵抗があるのでしょうか。。。？

　雅子妃も、結婚前は他にお付き合いしていた人もいたのですかから、
　民間人と結婚された方がよかったでしょうね。
　なんだか、人身御供のようでお気の毒です。

おほほ 2006年2月10日 11:17

不愉快で最近は皇室関係の記事を読んでいなかったので初耳だったのですが、「愛子様はダウン症」ってそんな流言が飛び交ってたのですか？

怒りを通りこして呆れます（苦笑）。
宮内庁を通して公開された愛子様の肉声ビデオを見ても、
そんなコトが言えるのでしょうか。
あれはまったくの健常児だと思うんですけど？

愛子様の顔つきに関していうなら、申し訳ないけどサーヤとか皇太子の子供の頃にそっくり・・・ついでに言うなら現天皇陛下にそっくりじゃないですか・・・・（爆）。

結局、雅子妃自体がどうあっても旧体制派には受け入れられない異分子なのだと思います。紀子妃に比べたら。
ぶっちゃけた表現をすれば皇太子妃に求められるものは「知性」ではないのだろうと思います。
程ほどの教養があって人前でそつなくこなせればＯＫ。
それよりも若くて多産系でバンバン子を産める、
控えめで従順で自分の意見など持たない、
そういう女性こそが宮中側では諸手を上げて求めたい妃像なのだと思いますよ。

最近のＴＶ映像で拝見した限りでは、某宮家の長女、次女方は、お口の聞きかた、立ち居振る舞いの全てが大変申し訳ないながら「民間人より民間人みたい・・・」と感じ、威厳もなにもあったもんじゃないな～と思いました。
それでも「生まれながらに皇族」であるというだけで、民間人から嫁いできた雅子妃より、旧体制派にとっては尊ぶべき存在なのかと思うと、日本の皇室って何？とつくづく思ってしまいます。

これでも皇室フリーク、王室大好き、古代・平安時代万歳！な人間なんですけどねぇ・・・（ため息）。
今の騒ぎは、既に統治権もなく何の権限もないのに、「天皇位」が欲しくて欲しくてしょうがない「野望」を持った人間が必要以上に日本をかき回しているようにすら感じてしまいますよ。
決してそんなコトはないのでしょうけどね。

COO 2006年2月11日 00:34

＞おほほさん
　愛子内親王のダウン症の噂は、母が美容院で見た女性週刊誌にあったらしく、
　いつごろ出た記事なのかイマイチはっきりしないのですよ。。。

　> ぶっちゃけた表現をすれば皇太子妃に求められるものは「知性」ではないのだろうと思います。
　知性ではなく、従順であることというのは同意です。
　それでも、相応に品格も必要だと思うのですが、宮中ではそれすらも不要なのでしょうね。。。

　某宮家のご長女、次女とは、多分、ご本人が記者会見で（友人には）「女王（宮家のお姫様）らしくないといわれている」とおっしゃった方々だと思うのですが、
　秋篠宮家の内親王のお二人もあまり品格は感じられず、単に“おとなしいお子様”です。
　紀宮が幼い頃と比べても。。。

　「萬世一系」だなんていっても、天皇を神格化するために高々130年前にとってつけた言葉。
　それ以前には、明らかな系図もなかったのですから。
　というか、皇祖に女性を立てているところからして、男系しか継承していないというのにムリがありますものね。

　自分が「天皇」になりたいか否かは別として、政治家にも天皇家に閨閥でつながる家もありますから、
　色々な思惑があるのでしょうね。。。

　私も皇室フリークだったり、古代、中世を知る事は好きです。
　でも、今のように凝り固まっていていればいずれ途絶えます。
　先ず、継承をすることを優先させるべきだと思うのですよね。。。

Trackbacks:0

TrackBack URL for this entry: http://coo.main.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/800
Listed below are links to weblogs that reference: 時代の変化に対応したからこその2600年 from 空のつぶやき

Home > 01.時事寸評 > 時代の変化に対応したからこその2600年

About