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そんなに苦痛?

北朝鮮の核実験の記事を読み比べたいと思ってネットで記事を探していたら、こんな記事に行き当たった。


ブーケトスは人権侵害だ
AERA5月25日(月) 13時48分配信 / 国内 - 社会

──まず最初に、私は嫉妬しているのではありません。
結婚する友人を祝いたい気持ちでいっぱいです。
でも、あの時間だけは許せないんです。──

 チャペルの外に出た。
「独身女性のみなさ~ん」
 ついにきた、あの時間。
 先日、出席した結婚式で、私(35歳・独身)は気づかぬフリをキメ込んで、よそ見をしていた。なのに、周りの既婚者に「ほらほら」と背中を押された。あんまりイヤそうにすると、祝福ムードに水をさしちゃう。だから、キャーとか言って参加した。
 そう、ブーケトスの時間。
 心の中で「ブーケがこっちに飛んできませんように」と祈った。だって、受け取ったら最後、こうとどめを刺される。 
「次、がんばってね」
 これって、職場で同じことをしたら、セクハラじゃない? 結婚式だから許されているこの習慣、何とかならないの。そう思っていたら、東京都内で出版社勤務のレイコさん(29)に会った。
 話を聞いて、のけぞった。
 レイコさんは昨年10月、静岡に住む友人の結婚式に出た。すると突然、披露宴の途中で、自分の名前を呼ばれた。
「前に出てきてくださーい」
 司会者の声に席を立つと、みんなが一斉にこちらを向いた。「あの人だれ?」という視線が痛かった。
 スピーチは頼まれていない。何だろうと思っていたら、司会者が「花嫁からの花束贈呈です」と言った。
「これって、もしや究極のブーケトス? それも、『名指し式』じゃないの!」
 と思いつつも、精いっぱいの笑みを浮かべて前に出たら、腕にブーケの重みがずしり。
 司会者が「新婦から感謝をこめて」と言うと、背後から拍手が起きた。
 30歳を前に、周りは結婚ラッシュ。この6月までに、半年間で8人が挙式する。レイコさんは仕事一辺倒で、いまのところ結婚の予定はない。ボーイフレンドもいない。友人の結婚はうれしいし、祝福もしたい。
 なのに、ブーケをもらって後味が悪いのは、どうして?

■盛り上がるのは花嫁?
 ブーケトスにワクワクしたころもあった。24歳のとき、兄の結婚式で、ブーケをつかまえようと、必死にジャンプしたっけ。でもいま、ブーケトスは苦痛だ。
「ブーケをキャッチしても、結婚できるなんて誰も信じていないのに、いったい何のためにやっているの?」
 そうそう、私も常々思っていた。盛り上がっているのは、幸せの頂点にいる花嫁だけではないかと。ブーケトスは、「私も続きたい」と独身女性に言わせることで、花嫁が幸せを再確認したいイベントじゃない?
 都内の美容コンサルタント、ミカさん(37)の話も、なかなか強烈だった。
 昨年12月、後輩の結婚式に呼ばれたときのこと。前日は仕事で夜が遅かった。神奈川県にある、海が見える式場までは、電車を乗り継ぎ、ひたすら遠かった。式場にすべりこんだときは、まさに披露宴が始まるところだった。スピーチを頼まれていたミカさんは、ぎりぎりセーフと胸をなでおろした。
 だが……。
 ふと顔をあげると、知っている顔も知らない顔も、こちらを向いて、ミカさんの名前を呼んでいる。
「どこに行っていたの? みんな心配していたのよ」
 えっ? いったい何?
 よく聞けば、チャペルでの結婚式のあと、ブーケトスがあった。そこで、独身女性の名前が次々に呼ばれ、その場にいなかったミカさんの名前は、マイクで連呼されていたという。
 ブーケトス「点呼型」だ。
「まったく。センスなさすぎ」
 ここまで来ると、センスの問題を通りこして、人権侵害にあたると思いませんか。
よく聞くトホホ話
 そもそも、ブーケトスは花嫁の「自己防衛手段」だった。中世ヨーロッパで、結婚式当日の花嫁は、「最高にラッキー」とされ、参列者はドレスを引きちぎって、幸せのおすそ分けを持って帰ろうとした。ドレスを裂かれないために、花嫁がブーケを自分から投げるようになり、次第に「受け取った独身女性が次に結婚できる」と信じられるようになった。
 日本で取り入れられるようになったのは15年ほど前だと、結婚関連産業で仕事をしている友人が教えてくれた。
 最近では、花嫁が投げたブーケがあらぬ方向へ飛んでいったり、床に落ちたりするのを防ぐために、リボンを引いて、くじ引き方式でブーケが当たる「ブーケプルズ」という変形型もあるらしい。
 でも、私は、このごろブーケトスにまつわるトホホな話をよく聞く。
〈独身女性の方は、前に出てきてください、とアナウンスがあっても、誰も出てこなくて場がシラけた〉
〈ブーケを誰も取ろうとせず、床に落ちた。花嫁が振り向く前に、あわてて誰かが拾った〉
 男性の友人(40)からは、こんな意見も聞いた。
「何ていうか、女性特有の、見ていてウザい習慣。結婚を無自覚にすばらしいと決めつけて、未経験者にすすめてあげなきゃってハタ迷惑でしょ。男性が『家、買わないの?』って言われるのも一緒なんだけど」

■トイレに飾ったブーケ
 編集者のマリコさん(36)は3年前から、結婚式に出ていない。お祝いしたくないわけじゃない。個別にプレゼントを贈ることもあるし。けれど、式だけは断固拒否する。
 きっかけは、同僚の結婚式だった。変形型の「ブーケプルズ」だ。リボンを引っ張ると、よりによってブーケが当たってしまった。
「次はマリコちゃんだね」
 と声援が飛んだ。拍手の中、マイクを握らされた。何か感想を言え、ってこと?
〈私も結婚したい。頑張ります〉
 模範解答はこんな感じ? でも言えない。実際は、
「ありがとう」
 とだけつぶやいた。お祝いにふさわしい、ニコニコ顔で。
「『結婚なんてしちゃって!』なんて皮肉は、花嫁に絶対言えない。こちらがお祝いの空気を読んでいるのに、どうして、こちらのことは少しでも思いやってくれないんだろう」
 気持ちのやり場がなくなって、もらったブーケは自宅のトイレに飾り、はがきを出したら届く引き出物ももらわなかった。
 結婚するもしないも、時期も事情もさまざま。なのに「結婚はいいよ」「幸せになりなよ」と押し付ける。ブーケトスはその象徴だ。
 自分が独身だった時代もあったのに、「結婚ハイ」で、無神経になる友人。がっかりして嫌いになるのが怖いから、もう結婚式には出ない、と決めた。
「まあ、そこまで怒らなくてもいいのでは」という意見もあるだろう。しかし、結婚しない30代への風当たりは日ごろから強い。既婚者と未婚者を区別する瞬間、既婚者が勝ち誇って見下すような視線。
 マリコさんは言う。
「結婚しないとダメ人間と責められている気がする」 
 私自身も、2年半前に母をがんで亡くしたとき、複数の人にこう言われた。
「結婚相手や孫の顔を見せてあげれば、お母さんももっと長生きできたんじゃない?」
 母や私を心配し、支えてくれた人たちの言葉に、悪気は微塵もない。根底にあるのは「結婚すればあなたは幸せ、それを見れば親も幸せ」という「結婚原理主義」だ。

■私と妹はフカノウ姉妹
 生前母は、私と妹に向かって、
「あんたたちは、カノウ姉妹ではなくて、(結婚できない)フカノウ姉妹」
 とからかっていた。そして、入院したときは、こう言った。
「つきっきりで面倒みてもらえて、独身娘たちに感謝。子育てしてたらこうはいかないよね」
 その言葉に今、ちょっと救われている。
 みんないろいろあるから、世の中って楽しい。私は何があっても、結婚式でブーケトスだけはやらない。結婚するかどうかはまだわからないけど。
(文中カタカナ名は仮名)
編集部 斉藤真紀子
(6月1日号)

* 最終更新:5月25日(月) 13時48分


最初に書かれている「──まず最初に、私は嫉妬しているのではありません。」と言わせた気持ちがこの記事の全てなのだろうだと思う。
かなり逆説的だけど、この人は結婚した友人に嫉妬しているか、彼女を羨ましく思って必要以上に劣等感を感じているのか、のいずれかだろうと思う。


私は結婚していない。
けど、結婚する人を祝福する気持ちはある。
幸いな事に(?)、ブーケトスのブーケを受け取った事もない。
(というか、私の友人・知人の殆どが神前式だったから、ブーケトスもないよね。。。)

でも、未婚の女性にとって、何故“ブーケトス”が精神的な負担なのだろう?
それは、ご自身が「結婚しなければ」と思っているからなのではないだろうか?


私も、離婚調停中の友人に“結婚っていいよ~、結婚したほうがいいよ~”と言われる事もある。
内心、“結婚生活が楽しく幸せな事ならば、(あなたは)何故離婚したの?”と聞きたいところだが、離婚後に知り合った人と直ぐに再婚する友人たちを見ると独身で居るより配偶者と一緒に生活するのは楽しく幸せな事なのだろうと思う。
でも、私は、結婚生活そのものに憧れはない。


そういえば、最近結婚式を挙げた同僚チャンは、お互いに“親友”と言いあっている友人にブーケを渡したらしい。
(個人的には、同僚チャンが、“結婚した事を親友の彼女だけには知られたくない”と言っていた事で、彼女たちはお互いに“親友”と思いあっているのか?と、違和感を感じている。)

同僚チャンは式場の関係で“ブーケトス”は出来ずにブーケを手渡しすることになっていた。
それでブーケをダレに渡すかについて、ちょっと迷っていた。
私は“再婚”の希望を持っている旦那さんの妹さんに渡すのがよいのでは?と思ったけど、彼女は“再婚の意思が(殆ど)無いだろう”親友ちゃんに渡したらしい。
果たして、その親友ちゃんは、(再婚をせかされているようで)“迷惑”、或いは“苦痛”だと感じたのか、それとも(結婚の希望をくれて)“ありがとう”と思ったのか?是非聞いてみたいと思う。
それが、“結婚した事を知られたくない”と(相手が)思っている“親友”の場合でも嬉しいものなのか?
個人的には“嬉しい”という答えを期待しつつも、その辺りを是非聞いてみたいと思う。。。

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