- 2006年3月14日
- 01.時事寸評
山口の母子殺害、弁護士欠席で口頭弁論開けず…最高裁山口県光市の本村洋さん(29)宅で1999年、妻(当時23歳)と長女(同11か月)が殺害された事件で殺人罪などに問われ、1、2審で無期懲役の判決を受けた同市内の元会社員(24)(犯行時18歳)について、最高裁第3小法廷は14日、死刑を求める検察側の上告を受けた口頭弁論を開こうとした。だが弁護士が2人とも出廷せず、弁論を開くことができなかった。
改めて4月18日に弁論期日を指定したが、死刑求刑の事件で弁護士の出廷拒否は異例。訴訟遅延行為に当たる可能性もあり、浜田邦夫裁判長は法廷で「極めて遺憾」と、弁護士を強く非難する見解を読み上げた。
この事件では、書面審理中心の最高裁が、弁論を開くことを昨年12月に決めたことで、死刑を相当とする判決になる可能性が出ている。死刑廃止運動を進める安田好弘、足立修一両弁護士が、今月6日に辞任した弁護士に代わって就任。「日本弁護士連合会が開催する裁判員制度の模擬裁判のリハーサルで、丸一日拘束される」との理由で、この日の法廷を欠席した。
これに対し、検察官は法廷で、「審理を空転させ、判決を遅らせる意図なのは明白」と述べ、弁論を開いて結審するよう要請。浜田裁判長は「正当な理由のない不出頭」と述べたが、結審は見送った。
安田弁護士らは今月7日付で、弁論を3か月延期するよう求める申請書も最高裁に提出しているが、翌日却下されていた。安田弁護士はこの日、「被告の言い分に最近変化があり、接見や記録の検討を重ねる時間が必要。裁判を長引かせる意図はない」とする声明を出した。
(読売新聞) - 3月14日22時18分更新
死刑制度廃止を主張する弁護士にとって、死刑がほぼ確定していると見られる裁判と「模擬裁判のリハーサル」のどちらが重要案件?
本物の裁判と偽者のリハーサルだよ?
おまけに死刑が目される裁判の口頭弁論なのだから、死刑制度廃止論者にとっては最高の“舞台”だと思うのだけど?
昨年12月に弁論が行われる事が決まっていた。
彼らが弁護を引き受けたのが今月6日だったとしても、今月14日に弁論があることを知った上での事だったハズ。
彼らが弁護を引き受けた翌日に弁論の延期の申し入れが却下されてているのだから、弁護団は今日の弁論の為に準備をすべきではないのか?
弁護士が弁論をボイコットしたのであれば、再度の弁論の機会を与える必要はないとすら思う。
いやね、口頭弁論の日程を決める前ならどんな理由で弁論の日の引き伸ばしを計っても戦術としてありかなとも思う。
でも、既に決まっている口頭弁論の日なのだから、それが優先でしょう。
被害者である本村さんが言っているように、関係者はみな諸事、都合をつけて駆けつけている。
それを全く考慮しないで、何が「裁判員制度の模擬裁判のリハーサル」?
正直言って「笑わせるんじゃない!」といいたいところ。
リハーサルをしてまでも周知したい「裁判員制度」が施行されれば、一般人も裁判員として都合をつけなければならないのだよ。
裁判員は「仕事上の都合」で欠席してイイんだっけ?
出来ないのでしょう?
なのに何故弁護士だけが「別の仕事の都合」で欠席できるの?
そんな弁護士は、弁護士不適格として、少なくとも、その被告の裁判からは外して欲しいものだわ(恕)
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Comments:9
- 高野 善通 2006年3月15日 12:36
はじめまして。このニュース、とんでもない話だと思います。
今回の「欠席」姿勢だけでも「裁判員制度」への冒涜態度だと思います。というのも、裁判員には裁判の進め方に対して口出しする権限が一切ないからです。弁護団と裁判所が訴訟のあり方で対立すれば、裁判員はそれに振り回されるに任せるしかないわけです。まして、その理由が「裁判員制度関連の公務」とは・・・開いた口がふさがりません。
- ゆりかりん 2006年3月15日 12:59
碌でもないネ。
責任能力なし!とみなして、弁護士資格剥奪するべきだね。- まる 2006年3月16日 00:50
弁護士がどうのこうの以前に、なんで二審から最高裁の弁論の開始まで4年も掛かっているんだよ!(怒)
こんな男を4年も生きながらえさせた最高裁の罪は重い。これで死刑にならなかったら、国民は裁判制度と言うものを一切信用しなくなるでしょうよ。
『司法の手に委ねるよりも"私刑"を!』と成りかねないですね。
「少年」「育ち」なんかより、「恨みを晴らす」、そっちの方がよっぽど情状酌量の余地があるでしょうよ、日本人の心情では。
だったら、私刑で確実に死刑に処して、さっさと反省して10年足らずで出所してきた方がよっぽど残りの人生悔いが残らない生き方が出来そうだ。
- COO 2006年3月16日 02:26
>高野 善通さん
はじめまして。このエントリーは、ニュースを聞いて直ぐに「おかしい!」との心の声で書いたので、
文章がこなれていなくてお恥ずかしい限りです。で、今回の弁護士の欠席は、彼らが言い訳にしている“裁判員制度”への冒涜というだけでなく、
人が人を裁き、合法的に殺人できる事を認める場で仕事に携わるものとしての責任感の欠落とも感じます。
この弁護士には、人が人を裁くという事、そういう場に関わることにもっと真摯に向き合って欲しいものです。。。>ゆりかりんさん
ですよね。。。
ほんと、責任能力を問いたい限り。- COO 2006年3月16日 02:31
>まるさん
あらあら。。。
私より法律に詳しいはずのまるさんの、感情的な怒り。でも、本当に
> 司法の手に委ねるよりも"私刑"を!
という声が大きくなりそうですよね。司法制度が今の生活スピードや生活感に合わなくなっているのはもちろんの事だけど、
運用する側がこの体たらくだと、本当に信頼性もなくなってしまいます。- まる 2006年3月17日 20:23
最高裁にしては、動きが早い。
http://www.sankei.co.jp/news/060317/sha089.htm出頭在廷命令は昨年の刑事訴訟法改正でできるようになり、発動されたのは今回が初めて。弁護人が正当な理由なく従わなければ10万円以下の過料に処することができ、その場合は裁判所が所属弁護士会か日弁連に処分を請求する。
- COO 2006年3月18日 04:10
>まるさん
この法律が日の目を見た?というところでしょうか
それにしても、今回の最高裁の対応はすばやいですね。
世論を見たというところでしょうか。。。?準備に3ヶ月程度かかるといっていた弁護人が 次の法廷でどんな弁論をするのかが楽しみです。
被告人を死刑にしたくない弁護人なら、言葉を尽くして弁護してほしいもの。。。と素人は思います。。。- けんしろう 2006年8月12日 09:21
欠席は、「そもそも、裁判の直前に弁護士が入れ替わったにもかかわらず準備期間が2週間しかなかった」からです。
http://yaplog.jp/k-maruyama/archive/33
- COO 2006年8月12日 09:43
>けんしろうさん
1審なら起訴から2週間準備期間では短いと思いますが、1審の結審から4年もあった裁判です。
2週間で準備ができないというのであれば弁護を引き受けないのが、弁護士としての責任感ではないでしょうか?
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