- 2007年4月19日
- 01.時事寸評
東京駅を歩くと、「京都しか知らないのは若者で、趣きを知った大人は奈良を行く」(原文とは違います)というキャッチコピーを見かける。
今月20日(金)から6月24日(日)の日程れ行われる「キトラ古墳壁画四神玄武」展のポスターなのだけど、ちょっと興味をそそる。
興味がそそられる理由は高松塚古墳のこの記事に尽きるのだけどね。。。
<高松塚古墳>「玄武」の北壁石の取り出しに成功4月17日13時35分配信 毎日新聞
極彩色壁画を保存するため石室の解体が進む奈良県明日香村の特別史跡・高松塚古墳(7世紀末~8世紀初め)で17日、文化庁は四神の一つ「玄武」が描かれた北壁石の取り出しに成功し、修理施設に運び込んだ。石材の取り出しは今月5日の北端の天井石以来2石目で、壁画のある石は初めて。玄武の1300年前の鮮やかな青や緑の彩色が現代によみがえった。
北壁石は幅約147~151センチ、高さ約116センチ、厚さ約31~50センチ。東西の側石とは「合欠(あいか)き」と呼ばれるカギ状の切り込みで接合されていた。
同庁は事前に北壁石を数センチ動かして側石や床石と分離し、もろくなっている5カ所の破片を除去。17日は断熱覆屋内で午前から作業を始め、鉄製用具(高さ134センチ、幅208センチ、奥行き21センチ)で挟んでつり上げた後、防護枠で梱包(こんぽう)。壁画を上向きにして、トラックで修理施設に運んだ。
文化庁によると、玄武の周囲5カ所で直径2~5センチの黒いカビが見つかり、側石との接合面には水に溶けた土がしみ込んだとみられる黒い汚れがあったが、漆喰(しっくい)の状態は比較的良好という。
同庁は、東西側石に描かれた「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像を連休明けにも取り出す。【大森顕浩、栗原俊雄】最終更新:4月17日20時48分
西壁の飛鳥美人でカビ拡大=解体中の高松塚古墳4月17日13時35分配信 毎日新聞
4月18日13時1分配信 時事通信
国宝壁画保存のため石室解体が進められている奈良県明日香村の高松塚古墳(7世紀末~8世紀初頭)の西壁に描かれた飛鳥美人と呼ばれる女子群像で、黒いカビが拡大していると、文化庁は18日発表した。17日の北壁石取り外し後に石室内を撮影した写真を調べたところ判明した。
同庁によると、飛鳥美人の壁画の向かって右上、4人の女子像のうち最も左の人物の黄色い服の左肩など少なくとも3カ所で、昨年12月に調査した時より黒いカビが拡大していた。他の壁画でもカビが拡大している可能性があるという。
同庁の担当者は「(カビの拡大は)織り込み済みだが、深刻さを改めて認識した」と話した。最終更新:4月18日13時1分
もう30年以上も前になるから、私が小学生の頃だったかな?高松塚古墳が発見されて、その色鮮やかな壁画が話題になったのは。。。
当時も“盗掘”の跡があったというから、外気触れて今年が35年と言うわけではない。
その盗掘から公に“発掘”されるまでに何年かかったのかわからないけど、それにしても貴重な文化財を劣化させるのが早すぎるね。
文化庁が劣化を防ぐ為のなんの方策もしなかったと言うのは知られる事で許されざるべき事だとは思う。
そしてそれが、ほかの遺跡にも繰り返されているというのが腹立たしい。
今の技術では、石室をそのまま空気に曝すのではなく、石室の表面を樹脂で覆うなどの措置もあるだろうに。。。と思うのは素人考えなのだろうね。
でも、高松塚古墳が北壁にカビを初めとする微細生物と酸化による劣化を認め、さらに微細生物による劣化は西壁にも至るという。
また別の場所にあるもっと最近に発掘されたキトラ古墳にもカビの発生が見られるという最近の報道を見ると、文化庁は古墳や遺跡を“保存”する意思はないと観るのが本筋でしょう?
文化遺産を保存・保護する意思のない“文化庁”なら今すぐ解散しなさい!と思うけど、この文化庁の怠慢を許した歴史学者を初めとする“識者”の怠慢も見逃せない。
日本には科学者って居ないのかしらね。。。
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