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ババを引く前に。。。

そしてまた今日も「livedoor VS フジ」話(苦笑)

昨日、新株予約権の発行差止請求の第1回審尋があって、未だ結果もでないのに。。。イヤ、結果が出ないから、テレビでは差止請求の可否による影響を色々教えてくれる。
でもまぁ、どこも、「差止めになった場合はlivedoor有利で、差止めにならなかった場合はフジ有利」と詰まらない事しか言わない。
でも、本当にそうなの?

28日時点でホリエモンはニッポン放送の43%超の株を取得していると公表されている。
となると、フジテレビに新株予約権の付与が認められたとして、ほぼ全数の予約権の権利行使しないとフジテレビは勝てない。
でも、権利の付与が24日、権利行使開始日が25日。
そして、この25日の株式取得までが、3月31日現在の株主となる。

ニッポン放送の取締役の多くが今年の6月の株主総会で改選になるとしたら、3月31日時点での議決権を持つ株数の過半数を持たないと、フジテレビは己が都合の良い取締役を選出できない事になる。
つまり、25日に新株予約権の全ての権利行使しなければ、6月の株主総会を有利に進め、フジに有利な取締役を選出する事はできない。

フジテレビは7日締め切りのTOBでも1000億円程の資金を使う。
そして、その資金は新株予約権付きの債券800億円と銀行借入の1000億円で賄う。
つまり、全て借金。
そもそもTOB用に1700億円の資金を用意しているのだから、予約権引受の158億円は用意できるとしても、新株引受分に不足する約2000億円はどうやって用意するのだろう?
否、できるのだろうか?
今の1800億円の借金に新たに2000億円の借金を重ねることが、本当に可能なのだろうか?
新株予約権の権利行使期間は3/25~6/25と言う事だけど、3/26以降に新株を引受けても6月の株主総会には間に合わない。
今回の予約権は、ニッポン放送側の都合で予約権付与を取り消すことが出来るらしい。
だとすれば、6月の定時株主総会以前であっても株主請求で株主総会が開かれれば、付与後であって予約権を取り消す事が可能ってことだよね。。。
となると、機動力があるほうが勝ちって事になるんじゃないかなぁ。。。


なんて事を思ったのは昨日。
今日になったら、ニッポン放送の社員が社員総会を開いて、livedoorの経営参画を拒否する声明を出したらしい。
なんだか馬鹿げているなぁ。
従業員の人事権って誰にあると思っているのだろうか?
それともニッポン放送と言う会社は、部署の上長を決める時部下になる所属員の意見が反映される会社なのかなぁ。
なんだか、ニッポン放送がとっても特殊な会社に見えてきた。

それにしてもニッポン放送は、何を守りたいのだろう?
シンパを使ってホリエモンの資金源についていかがわしい風評を流したり、こういうなりふり構わない姿を見ていると、ニッポン放送の背後に何があるのかを勘繰ってしまう。
一部で言われているように非合法組織との関わりが明らかになるのが困るのか?
フジテレビと非合法組織との関わりの噂についてもかなりいかがわしいと思ったが、此処までなりふり構わない姿を見るとねぇ。。。

経営者や従業員にとっての敵対的TOBが、株主にとっても敵対的とは限らない。
TOBの対象企業は手元の余剰資金や内部留保を大きくして配当を低く抑えるなど、株主利益を軽視した経営を行っている事が多い。
そういうケースでは、買収者の方が株主にとって利益がある場合もある。
ニッポン放送やフジテレビは、まさにそういう株主不在の企業だ。
そういう意味で、私は今回の買収劇を、フジテレビにとっては“敵対”であるけど、所謂“敵対的”買収だとは思っていない。
と言う事で以前から、「敵対“的”」と言う言葉を使わずに「敵対」とだけ言っているのは、かなりささやかな抵抗(笑)

でもね。
自らの商品を“社会の公器”といいながら、こんなに社会性を持たない会社ってどうなんだろう?
そもそも、TOB以前の株価程度の価値も無かったんじゃないだろうか。
こんな会社を手に入れても、livedoorの価値向上には繋がらないかも。
寧ろ悪影響かもね。
ババを引く前に、手を引いた方が賢明なのかもしれない。

フジテレビとライブドアの争い (毎日新聞 コラム)

私は、こうした動きが、放送局がもう一度視聴者ニーズと向き合い、放送の新たな時代を作るきっかけとなるのでは、と期待している。民放幹部が主張する「高い公共性」も、そうした中から再構築されるのではないかと考えている。

 NHKがラジオ放送を始めてから80年。記念すべき節目の年に視聴者は、NHKの番組制作は永田町を、民放の経営は兜町を向いて行われていることを知った。「放送の高い公共性」という言葉も、今となってはどこかうつろに響く。

 この熱狂が去った後、視聴者との信頼関係をどう取り戻すかが、放送界の大きな課題になるだろう。マネーゲームをめぐる司法判断の行方はわからない。ただ私は、企業価値を決めるのは株主であり、その局の公共性の有無を判断するのは視聴者だと考えている。

 そのメディアが本当に高い公共性を持っていれば、誰がいくら株を買おうと、報道姿勢や制作方針まで乗っ取ることは、視聴者や読者が許さないはずだ。最大のリスクヘッジは、ユーザーの信頼を得ることだ。


言いえているなぁ。。。

Comments:2

まる 2005年3月 5日 01:43

毎日新聞さん、これに関してはまともな感想を挙げていますね。
私も、日枝さんが「放送の高い公共性」と発言するたびに噴き出しそうになっていましたよ(笑)
今更なにを言い出すのか~。
そんな使命を念頭において番組制作してますかい?と言う感じです。
あの程度の「高い公共性」の番組なら、ホリエモンでも出来そうですな。
本当に良心的な作りの番組は少ないです。

どっちにせよ、この低レベルないざこざにはホトホト呆れて関心も薄れてきました。
どっちでもいいですよ、フジテレビなんて普段から殆ど見ないし。。。
考えてみれば、テレビなんか最近あんまり見てないな。。。。

COO 2005年3月 6日 21:21

この問題に関しては、毎日新聞は比較的冷静な論調ですよね。
TBSの方はイマイチですが。。。(苦笑)

フジテレビに関しては、自らの“公共性”を自覚しているのなら
もう少し違った方向性があると思います。
番組つくりにしても、報道にしても。
一昨日は、3日にあった外国人記者クラブでのホリエモンの発言の報道に関して、
産経新聞の報道に対して他局のコメンテーターが「産経新聞の報道は割り引かなければならない」といっていましたが、
事実を切り取ることで、事実と全く違う報道をしていましたしね(笑)


私も飽きてきたと思いながら、何故か毎日書いています。。。(^^;

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