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本来守られるべき者が守られない、“知恵ある”社会。。。?

ここ数日、子供に関わる記事を書いた。
そして、ここ数日、否、数日と言っては少なすぎるが。。。
数日でも数ヶ月でもなく、数週間と言うのが正しい言い方なのかもしれない。。。
知り合いのお子さんがある事件に巻き込まれた。

私は、彼女のお子さんが事件に巻き込まれた事を知ったときから、何度か此処に書きかけて止めた。
正直言って、事件そのもの内容が解らないので、いい加減な事を言ってはいけないと思って。
事は、かなりシリアスだから。。。
でも、一応の結論を見たようなので、書いてみる。


親御さんの立場から見た事件の経緯は
 事件
 事件 NO2
 事件 NO3
 事件 NO4
 事件 その後
 事件 その後 NO2

これを私が理解した範囲でまとめると、
 1.女子高校生が飲酒を含む集まりに参加した
 2.その集まりで、女子高校生に対する暴力・暴行事件があった
 3.女子高生の友人の男子高校生がその飲み会の主催者(未成年)を呼び出し、主催者は保護者同伴の元、呼び出しに応じた
 4.主催者の保護者は、女子高校生に示談を求めると共に、気が済むのであれば主催者を殴れと言った
 5.主催者も反抗したので、殴り合いの結果、主催者、男子高校生の双方が怪我を負った
 6.居合わせた警察官が、女子高校生に対して示談の取りまとめをした
 7.主催者が、男子高校生を加害者とする暴行の被害届けを出す
 8.男子高校生が逮捕される
 9.少年審判の結果、男子高校生は保護観察処分となる

先ずよく解らないのが、民事不介入が原則の警察が示談の仲介的役割を果たした事。
ただ、もしかしたらこれは本当の警察官ではないのかもしれない。
その後の裁判(審判)でも警察官の存在は無視されたと言うから、それが司法による身内保護なのか、実際に警察官ではなかったのか解らない。

でも、居合わせたのが本当の警察官としたら、これっておかしい。
示談の仲介って、職分が違うんじゃないかなぁ。。。
何がおかしいって、未成年に対する集団暴行って、被害者本人の申告がなくても事件にできるはず。
それを、示談の仲介的な事をするなんて、おかし過ぎる。
示談の仲介をするって事すらもおかしいのに、暢気という言葉だけでは済まされない、職務怠慢じゃない?


“被害者”である主催者も未成年らしいが、未成年の子供の親が“殴っていい”と言って殴った場合、それって罪になるものなの?
例え怪我をしたとしても。
怪我と言っても、全治2週間と言えば、擦り傷や打撲程度でしょう?
そんな、子供同士の喧嘩でもありそうな怪我で、そして“被害者”が(実際には親が)殴ってくれと“頼んだ”場合でも傷害事件?
それこそ、警察は「本人同士で解決してください」って言うような事じゃないの?
最近の警察は、未成年に対する集団による婦女暴行事件を“事件化”する暇は無くても、子供の喧嘩を“事件化”する程に暇なのかねぇ。
って、それって、やりやすい方を事件化しただけじゃない?

勿論、裁判では、被害者はそういった自分にとって不利益な事を否定するだろう。
でも、“加害者”は複数で、別々に取り調べを行っているのだから、その供述が合っていれば“加害者”側の言い分が“正しい”事は解るだろうに。
“加害者”側の言い分に食い違いがあったのかしら?
それとも、取調べ側の職務怠慢?
まぁ、子供の事、ずっと逮捕監禁されて入れば、多少辻褄の合わない供述をするかもしれないけどね。。。
先ごろ報じられた事件では、大の“大人”でさえ、逮捕監禁の後は警察の思うがままの“供述”をしたらしいからねぇ。。。

家庭裁判所での措置の結果も、両親に知らされたのはタイムラグがあった。
それもおかしくない?
未成年は、基本的に親の保護下にある。
それなのに、親にその措置を知らせるのにタイムラグがあるなんて。
家裁の措置って、保護者立会いの元じゃないの?


少年審判って、かなりの部分で非公開。
多分その供述調書なども“非公開”をいい事に、適当な扱いをされているんだろうな。
少年法のそもそもの目的は“(将来のある)少年を守る”事だったはずなのに、“ずる賢い知恵”のあるものだけが守られる法律になっているんじゃないかな。。。
でも、それが“大人に頼る”という“知恵”だったとしても、“知恵”のあるものが得をする、いい目を見る社会なのね。

未成年でありながら、未成年相手の婦女暴行を企むような輩は、年齢的に“子供”であっても精神的には“大人に頼る知恵”のある“大人”なのかもしれない。
少年法はそんな“大人”を守っている。
さらに、大人に頼ると言う“知恵”の無い子供を守る法律って存在しないのかもしれない。
これってヘン。
法の精神を守っているとはいえない。
本来、“法律”って大人の社会の決め事だから、ある部分は致し方ない?
でも、本来守られるべき者が守られない社会ってどうなの?

仮に彼らが抗告したら、“無罪”になるかもしれない。
でも、既に卒業間近だった高校を退学処分になって、来年再受験、再入学するという、将来ある若者が少なからず負った社会的ハンデは誰が保障するの?
(大学を卒業するのが単純計算より2年遅いと言うだけで就職にハンデがあるのに、高校卒業までに3年も遅れるって相当のハンデだと思うよ。)
“被害者”? 警察? 家裁? それとも短絡的に退学処分した高校?
それとも、“事があったときには親を呼ぶ”と教えなかった親御さん?

親は子供を保護する義務がある。
でも、この親御さんは、私が知る限り、子供の保護を放棄した親ではない。
ちゃんと、子供に愛情を注ぐ親だと思う。
そんな事を思うと、子供に対する、親の最大の責任は、「自分の身を守る術を身に付けさせる事」なんだろうと改めて思う。
それにしても、子供に対する最初の教育が「自分の身を守る術」なんて。。。
生物の掟と言えばそれまでだけど、とても“知恵”ある社会とは思えないよね。。。


## 私は“加害者”と言われる男子高校生の親御さんと知り合いなので、心情的にかなり偏った判断をしているかもしれません。

Comments:2

ヨシムラさん 2005年4月 1日 22:45

保護観察。懐かしいヒビキだね。  世の中の便宜とゆーものの凝縮。

んーとね。非公開だから良いこともあるのさ子供の頃は。中学生だとか高校生だとかの頃だと、やることも幼稚だからまぁ捕まるわな(笑うところ)。んで、それが色んなところにバレやしないかとヒヤヒヤして過ごすのだけど、必要最低限のトコロにしか通知は行かず、何食わぬ顔で学校に行き続けることができるのさ。

そーして知る社会の仕組みもあったし、そーして感じる社会の理不尽もあった。どっちに取るかはそこまでの親御さんの教育なんだろーな。押して知るほど賢いヤツはそもそも捕まんねーしね。

倫理と心情。ワシは心情を優先して生きてきたけど、どっちを優先させることも出来ない状況があるんだなぁと思った記事。へぇぇ。

COO 2005年4月 2日 00:43

まぁ、非公開の利点も必要性も解るけど、
それによって、保護監察官でさえ呆れるような事件になっていたり、
親御さんへの連絡が後回しになったりするのは、釈然としないのよね。。。


倫理と心情。。。
難しいね。
大人だって、どんな事件に巻き込まれるか判らないものね。

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