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新しい制度は良い制度?

朝のおじ様向けワイドショーでは、今週初のソニーの会長・社長交替を話題にしていた。
中で、「委員会等設置会社」について説明し、概ね肯定的なコメントをしているようだった。

ふ~ん。
そんなに肯定しちゃっていいのかなぁ。。。
多分、マスコミというか、放送局以外には、“良い制度”と言ったんだよね。きっと。

委員会等設置会社とは、従来の監査役制度に代って、社外取締役を中心とした指名委員会、監査委員会、報酬委員会の三つの委員会と業務執行を担当する執行役を別に作って、経営の監督機能と業務執行機能とを分離した会社。
各委員会は、その過半数を社外取締役で構成し、指名委員会が取締役候補を選び、報酬委員会が役員報酬が決め、監査委員会が取締役・執行役の仕事をチェックする。
それぞれの委員会は、株主の利益を守る立場に立って執行役の監督しなければならない。
その問題点としては、現場を知らない社外取締役が大きな人事権をもって執行役を選定、監督するので、現場の士気が低下する事があると言われている。

で、今回のソニーの役員交替で、現場の士気が低下したのかどうかは解らない。
でも、「現場を知らない人が経営者を決める」事に、この1ヵ月半、必死で抵抗しているのってマスコミに名を連ねるあの会社。。。
そして、マスコミ各社は、少なくともその1点に対する抵抗感では足並みが揃っている。
ホリエモンに理解を示す会社であっても、ホリエモンが放送局の株を買う事に理解を示しているだけで、彼が放送局を“経営”する事には抵抗感を示している。
でも、実際問題として、ホリエモンが放送局の経営に直接タッチできるわけはない。
であれば、彼が“支配”すると言った所で、彼が“適任”だと思う経営者を送るに過ぎない。
それは、現経営陣だったかもしれない。
なのに、マスコミは、放送の現場をしらないホリエモンが放送局の経営者の“適”・“不適”を判断することを嫌がった。
これが自分の会社でなければ、「それは、画期的で良い制度」なんて簡単に言えちゃうんだよね。
こういうのってダブルスタンダードって言うんじゃないの?(笑)

まぁ、ワイドショーだから仕方ないのかもしれない。
そこに出ているコメンテーターなんて、元々、個々の問題にあまり見識のない連中なんだろうね。
それにしても、浅薄だなぁ。。。

あぁ、私は別に委員会等設置会社に批判的な訳ではない。
それが正常に、期待される通りに機能するなら良いと思っている。
ただ、従来の監査役制度も充分機能したとは言えない状況を考えると、どんな制度を作ってもそれを運用する人達のモラルに拠るってしまうのよね。。。と思うだけだ。
新しい“制度”なら何でも“良い制度”と手放しで喜ぶのはどうかと思う。
そして、マスコミには、(それが自分の身に降りかかることを考えて、)そういった制度や事象をもっと真剣に伝えて欲しいと思うだけなのよね。。。

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