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メモだけでは真意は量りかねるけど。。。

今朝の日経新聞のスクープ。
いつもは新聞を持って出勤するのだけど、今日は持たずに出た。
電車の中で他の人が読んでいる新聞の見出しを見て、ちょっとビックリ。


昭和天皇、A級戦犯靖国合祀に不快感・元宮内庁長官が発言メモ

 昭和天皇が1988年、靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に強い不快感を示し、「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と、当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)に語っていたことが19日、日本経済新聞が入手した富田氏のメモで分かった。昭和天皇は1978年のA級戦犯合祀以降、参拝しなかったが、理由は明らかにしていなかった。昭和天皇の闘病生活などに関する記述もあり、史料としての歴史的価値も高い。 (07:00)


私は、靖国神社へのA級戦犯の合祀には賛成していない。
サンフランシスコ条約で日本は東京裁判を無条件で受け入れるとしている。
だったら、A級戦犯に第2次世界大戦の戦争責任を認め、受け入れる事だと思っているから。

ただ、私が賛成しない事と、中国や韓国が日本の首相の靖国参拝に文句を言うのは別の次元の話だと思っている。
だって、彼らは日本から何かを引き出すための政治的な駆け引きに使っているだけだからね。


そういう前提を持っている私としても、このニュースにはちょっとビックリ。

言葉が途切れ途切れのメモだけでは昭和天皇の真意は量りかねるけど、思うに、
「東京裁判で有罪となったA級戦犯が合祀だれているだけでいるだけでなく、(ご自身が)本当の“戦犯”だと思っている2人もが合祀されている現状では、自分が参拝をするのは適当ではない」
「(三木)首相が参拝しただけで公人としての参拝か私人としての参拝かが取りざたさる現状下で、戦争責任を認めている天皇自身が参拝する事がこののち政治的に利用される可能性があるので好ましくない」
という処ではないかと思う。
実際、昭和天皇が最後に参拝して3年後に合祀が行われたのだから、合祀だけが原因ではないと思うのよね。。。

ご自分の発言が政治的に利用される事に慎重だった昭和天皇は、この発言・メモが政治的に利用される事の方がお嫌なんじゃないのかなぁ。。。

Comments:2

まる 2006年7月21日 08:11

COOさんと基本的に同じなんですね。
もっと強硬な考えなのかと思っていました(^^;;;
>サンフランシスコ条約で日本は東京裁判を無条件で受け入れるとしている。
>だったら、A級戦犯に第2次世界大戦の戦争責任を認め、受け入れる事だと思っているから。
戦勝国にとって、いわゆる"A級戦犯"もひっくるめて参拝するのは容認できない事じゃないですかね。
A級戦犯と言う定義というか、、、、、何で広田首相が入っているの?等、非常に疑問があるんですけど、戦争に負けてA級戦犯に責任をおっ被せてある意味総括した東京裁判を受け入れて戦後の枠組みに参加したのだから、国内感情だけで参拝するのはどうかと思う。
日本は死人に罪なしと言うけれど、A級戦犯の中には、(含まれてない人の中にも)国を滅ぼしかねない先の戦争に強引に突っ走った人もいる訳で、そう言う人はやはり国に対して、日本国民に対して大罪を犯したと思う。
そう言う意味で、個人的には拒否反応あります。
その子孫が出てきて、"参拝すべき"とか声高に主張するのは不快だ。

だけど、もっと不愉快なのは、ことある事に、しゃしゃり出てきて干渉してくる中国・韓国。
戦後の枠組みの中にある限りは、A級戦犯合祀は良くないだろうと思っていても、あの国々がしゃしゃり出てくると、そんな気分は一気に吹っ飛んで反発心から参拝してやれ!と思う(笑)
小泉さんも、もちろん信念もあるけど、あの性格だから同じレベルの反発心もあるんじゃないの?

今回のメモも、なんだか最初から政治的に利用される為に、このタイミングで出されたみたいで嫌だ。
でも、本当なら昭和天皇のお心が少し知れて良かった。
昭和天皇は、あの混乱期を実際に体験しているだけに、天皇制が存続した背景をちゃんと理解されていたんではないかなと思います。
そして、今回もしゃしゃり出てきた2つの国。
まぁ、韓国は感情的な国なので何も考えてないのかもしれませんが、中国は実は参拝させたいのか?と思いますねぇ。
それによって、日本はまだアジアを侵略した過去を反省していない云々を外交カードに使いたがっているのかも、、とか思います。
A級戦犯合祀は、A級戦犯と聞いてピンとくる人がこの世にいる限り問題にされ続けるように思います。

COO 2006年7月22日 00:07

>まるさん
 そうですか?(笑) <もっと強硬な考えなのかと思っていました(^^;;;
 でもまるさんが思っているより、もっと過激かもしれませんよ(笑)

 マッカーサーが日本の地に降りた時、
 「戦争の責任は全て自分にある」といった昭和天皇の、そのお気持ちは終生変わっていないように思えます。
 でも、ご自分が制御できずに流されたとしても、
 三国同盟を推進した松岡、白鳥の両名への忸怩たる気持ちは持ち続けていたのではないかと。。。

 それでも、日本とアメリカは戦争の責任を昭和天皇ではなく、A級戦犯といわれる人に負わせることにした。
 昭和天皇は、A級戦犯全員に戦争に対する何かの思いを抱いていたのではなく、
 一部の人にはそれなりの別の思いもあったように思います。
 > 天皇制が存続した背景をちゃんと理解されていたんではないかなと思います。
 そういう意味でも、東京裁判は、戦争の責任を感じておられた昭和天皇には、かなりのご負担だったのではないかと推察します。


 日本が民間人の徴兵を行う上で、
 「戦争に行く事で天皇のために忠死すると神になり、現人神である天皇の礼拝という栄誉をうける」と言って
 国民を納得させた経緯がありました。
 そういうスローガンで集められて、国の為「神の子」として死んでいった方々を敬うのは、
 後世に生きる人間として当然だと思うのですよね。
 でもそれは“言われた”側の意見であって、その“スローガン”を言った側は違うと思うのですよ。
 それはA級戦犯には限らないけど、
 (B級、C級戦犯も含めて)日本はその人たちに責任を負わせる事にしたというのは、史実だと思うのですよね。。。

 でも、まるさんもおっしゃる通り、特定の外国に言われる事は腹が立ちますね(笑)
 というか、先に述べたとおり、靖国の歴史的な経緯を考えたら、
 “神の子”と煽てられて亡くなった方々に敬意を表して現代の国の責任者が参るのは当然と思うのですよね。

 この私のスタンスをダブルスタンダードと言われる向きもあるかもしれませんが、
 祭られている人の誰某に関係なく、国の指導者が参る事には賛成なのです。


 ところで、分祀と言えば分かつ事(cut)ではなく複製(copy)する事なので、分祀は問題解決にはならないと思うのですよ。
 そういう意味でも、分祀論者は問題の本質を理解していないと思うのですよね。。。
 日本の政治家が外国に云々されて意味もない分祀を言い募るのは、見識の無さの現れと思えてイヤですね。。。

 

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